誰かと暮らすということ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740043

感想・レビュー・書評

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  • R2.11.20 読了。

     東京の下井草周辺で暮らす人々が主人公の連作短編小説。
     どこかにありそうな不器用ながらも一生懸命に生きている人達が描かれていた。
     みんな幸せになってほしいと思った。読後はじんわり温かい気持ちに包まれました。

    ・「男が中途半端なのって一番いけないんだよ。勇気も優しさも、勝負どころで気前よく使わないと。そうしないと、ぐじぐじするだけで何もできなくなるもん。」
    ・「当たり前の幸せは、当たり前そうに見えれば見えるほど手に入れにくいものなのです。」

  • 特に派手でもない普通の暮らしのショートストーリー。各物語の人物は別の物語の人物とどこかつながりがあったりする。

    さっき出てきた人物が別の物語に出てくる。
    誰かと暮らすとは同じ家に住むことだけでなく、同じ社会を生きることとも捉えられる。

    接近したり疎ましがったりしながら、人との距離を探りあう。大人になったら人と付き合うことなんて朝飯前になるのだと思っていた。でもこの本を読むと、いい年の大人も人との付き合いに悩んでいると分かる。

    誰かと暮らすって、難しい!!!

  • これは、面白い。
    虫壁とせいじの、凸凹というか、破れ鍋に綴じ蓋というか、間合いが絶妙すぎて、二人ともどちらかというとネガティブな存在なんだが、清々しくもあり、小気味がいい。

  • 内容は一般的に有るような物語。
    私は今、一緒に暮らしてる者達とこれから先…なんて思うだけで変わらないんだろうな
    いや、途中でストレス溜めない様にと暮らし始めたんだ。

  • 同僚同士の知加子とセージが愛を育む様子と、同じ地区に暮らす人たちのエピソードを交えた連作短編集。

    二人の様子がとっても良いです。
    地味めだけど、微笑ましい。
    セージに対してだけ強気でちょっとわがままな知加子が可愛いし、鈍感だけど寛大なセージが頼もしい。
    これからの2人をもっと見たいなと思いました。

    間に織り込まれた別の夫婦のエピソードも、切ない話ばかり。
    どれも好きでしたが、「サッチの風」が良かった。

    著者の作品2作目。
    大好きな作家さんに決定です。

  • ほんわか…確かにそんな感じの、それぞれの人達の物語だった。

    「子供ちゃん」では、なんだか胸が締め付けられる思いがリアルに伝わって来た。

  • いいなあ、こんな距離感やのめり込まなすぎる恋愛。バランスがいい。
    センスがあるなあ

  • 虫壁さんと正次、いいコンビだった。
    知らない人たちなのに、
    ほんの少し、重なり合っている。

    お中元もらえたら、嬉しすぎるだろうな。

  • なんだろう、寂しさもほっこりも切なさも全部感じた。今の自分の状況で、思うことがいろいろあった。

  • 誰かに何かを話せることが、
    誰かと同じ時間を共有できることが、
    ものすごく幸せなことだと気づかされました。

    寂しい気持ちがあるからこそ
    心みたされる気持ちにもなるのだろうか?

    幸せって、当たり前に感じるところにあるんたなぁ。

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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