ミステリ・オールスターズ

制作 : 本格ミステリ作家クラブ 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.20
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本棚登録 : 114
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741033

感想・レビュー・書評

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  • ときどき、その方の他の作品を読んでいないと少し分かりにくい話もありましたが、基本的には読みやすく、つるつると終わりました。

    北村薫氏の作品に触発されて、
    改めて、江戸川乱歩氏の初期作品を読んだのですが、
    そちらを読む手間があっても、読んでヨカッタw

    最後のリレーミステリは、
    短い中にもそれぞれの作家の方の個性が感じられて、
    とても面白く読みました。

  • (収録作品)完全犯罪あるいは善人の見えない牙(深水黎一郎)/続・二銭銅貨(北村薫)/「静かな男」ロスコのある部屋(早見裕司)/水密密室!(汀こるもの)/二毛作(鳥飼否宇)/奥の湯の出来事(小森健太朗)/星空へ行く密室(村瀬継弥)/深夜の客(山沢晴雄)/位牌(伊井圭)/腕時計(小島正樹)/少しの幸運(森谷明子)/受取人(奥田哲也)/最後の夏(松本寛大)/羅漢崩れ(飛鳥部勝則)/長い廊下の果てに(芦辺拓)/幻の男(藤岡真)/密室の鬼(辻真先)/ある週末夫婦のレシート(柄刀一)/完全無欠の密室への助走(早見江堂)/騒がしい男の謎(太田忠司)/つまり誰もいなくならない(斎藤肇)/神々の大罪(門前典之)/蒼淵家の触手(井上雅彦)/リレーミステリ かえれないふたり(不安な旅立ち(有栖川有栖)/失われた記憶(光原百合)/増殖する影(綾辻行人)/双子の伝承(法月綸太郎)/災厄の結実(西澤保彦)

  • 本格ミステリ作家クラブ10周年記念アンソロジー。
    原則30枚縛りの短編集。
    30枚という制限のせいか、ぶっちゃけ玉石混淆甚だしいような気が( ・ノェ・)コッソリ
    いやすいません、プロに向かってm(__;)m
    でも難しかったんだろうなあ、もうちっと長くできれば書きやすかっただろうに、と明らかに感じる作品があったっつーのは否めませんのよ…

    でも面白いのはとても面白いし、普段読まない作家さんの作品が読めるのは嬉しいよ(´∀`*)

  • 本格ミステリの書き下ろし短編+リレーミステリ。玉石混淆という感じで、ちょっと合わない話もあったけど、全体としてはそれなりに満足。マイベストはリレーミステリ「かえれないふたり」、着地点がまるで読めないのは勿論の事、一人3、4ページの中でもそれぞれ存分に魅力があり大いに楽しんで読めました。他に面白かったのは、探偵役が面白かった早見裕司「ロスコのある部屋」と辻真先「密室の鬼」、ミステリとホラーの融合が見事な井上雅彦「蒼淵家の触手」でした。

  • 超豪華な特選幕の内弁当みたいな本だよ。辻真先、北村薫、芦辺拓、柄刀一、…の短編に、有栖川有栖→光原百合→綾辻行人→法月綸太郎→西澤保彦のリレーミステリ!短編だから一つ一つはちょっと物足りない感じもあるけどこれだけそろってるってだけでもすごいよな。今まで読んだ事のない作家さんを体験するためにもいい感じ。

  • 23人の作家の短編+5人の作家によるリレー小説
    どれも一編かなり短く15分程度で読めちゃう物ばかり。
    お得感満載な1冊

  • 【収録作品】Ⅰ 「完全犯罪あるいは善人の見えない牙」 深水黎一郎 「続・二銭銅貨」 北村薫 「〈静かな男〉ロスコのある部屋」 早見裕司 「水密密室!」 汀こるもの 「二毛作」 鳥飼否宇 「奥の湯の出来事」 小森健太朗 「星空へ行く密室」 村瀬継弥 「深夜の客」 山沢晴雄 
    Ⅱ 「位牌」 伊井圭 「腕時計」 小島正樹 「少しの幸運」 森谷明子 「受取人」 奥田哲也 「最後の夏」 松本寛大 「羅漢崩れ」 飛鳥部勝則  
    Ⅲ 「長い廊下の果てに」 芦辺拓 「幻の男」 藤岡真 「密室の鬼」 辻真先 「ある終末夫婦のレシート」 柄刀一 「完全無欠の密室への助走」 早見江堂 
    Ⅳ 「騒がしい男の謎」 太田忠司 「つまり誰もいなくならない」 斎藤肇 「神々の大罪」 門前典之 「蒼淵家の触手」 井上雅彦 
    リレーミステリ「かえれないふたり」 第1章 不安な旅立ち 有栖川有栖 第2章 失われた記憶 光原百合 第3章 増殖する影 綾辻行人 第4章 双子の伝承 法月綸太郎 終章 災厄の結実 西澤保彦
    序文が悪い冗談に見える。本格ミステリを愛する者としては残念ながら、ひねったつもりか、気の抜けた変化球が多く、正面から勝負していない印象を受けた。

  • +++
    辻真先、北村薫、芦辺拓、柄刀一ほか23人による書き下ろし短編に加え、有栖川有栖、光原百合、綾辻行人、法月綸太郎、西澤保彦によるリレーミステリを収録!本格ミステリ作家クラブ創立10周年特別企画。
    +++

    セクションⅠ:オーソドックスな謎解きの中にもひねりを加えたもの
     深水黎一郎/北村薫/早見裕司/汀こるもの/鳥飼否宇/小森健太朗/村瀬継弥/山沢晴雄
    セクションⅡ:犯罪心理や事件の奥にひそむ闇に着目したもの
     伊井圭/小島正樹/森谷明子/奥田哲也/松本寛大/飛鳥部勝則
    セクションⅢ:本格ミステリのパロディ精神、自己ツッコミに注目
     芦辺拓/藤岡真/辻真先/柄刀一/早見江堂
    セクションⅣ:理詰めの果てに見えたカオスを描いたもの
     太田忠司/斎藤肇/門前典之/井上雅彦
    リレーミステリ:かえれないふたり
     有栖川有栖→光原百合→綾辻行人→法月綸太郎→西澤保彦

    本格ミステリクラブ発足から十年という節目を記念して企画された一冊だそうである。
    みるからに贅沢なラインナップではないか。それぞれの作品は掌編と言ってもいいくらいの短さなのだが、著者の方々がこの企画を愉しんでいらっしゃるのがわかるようなものばかりである。締めくくるように配されたリレーミステリも垂涎ものである。バトンを受け取った著者のわくわく感が伝わってくるようだ。とても愉しい一冊だった。

  • 読了、85点。

    23人の作家の短編+5人の作家によるリレー小説が収録されているお得感あふれる短編集。ちなみにリレー小説も15ページ程の短編。

    今まで読んだ事のある作家さんは10人前後で未知の多くの作家さんと出会う事が出来ました。
    そしてそれ以上に素晴らしかったのは、短編ミステリーの良さを教えてくれた点です。
    今まで自分は短編小説は、各短編の分量にしても、1冊の小説に収録されている本数にしても、物足りないっ!という言葉に尽きる印象を持っていましたが、この小説は見事にそれを払拭してくれました(そう思ってるのは今だけかも知れないけど)。

    本当にネタ一本で勝負して肉付けをどんどん削ぎ落として行ったら20ページ程度の短編になっちゃうんだな~とある種感心させられました。
    とは言え色んな作家さんが持ち味発揮してるから短いけど次から次へと手を変え品を変えという感じで本を捲る手がさくさく進む。
    オムニバスならではという利点が上手く活かされていました。
    こうなると今まで友人に薦められつつもなんとな~く二の足を踏んでいた『異形コレクション』あたりを読みたくなり始めたなと。


    印象に残った短編としては、
    小島正樹「腕時計」 張り切りすぎというか頑張りすぎというか。
    森谷明子「少しの幸運」 短いながらも主人公の心情とあのシーンは上手く描かれてました。
    松本寛大「最後の夏」 物語の雰囲気やラストが非常に好み。
    柄刀一「ある終末夫婦のレシート」 こんなのもミステリーに仕上がっちゃうのか、、、のか?

    あとリレー小説、そうと知らずに普通の短編小説として読むと正直詰まらないですよ。でも作家さんを知った上で読むと楽しめそう、自分は光原さんという作家さんは全く知りませんし、有栖川、法月両氏は数作読んだ程度、綾辻、西澤両氏は結構読んでるつもりですが、かなり楽しめました。
    最初の二人が走り幅跳びのつもりで助走を付けたら、綾辻がどこからともなく棒高跳び用の棒を持ち出してきて、法月さんが必死で歩幅を調節して、西澤さんが何とか飛び切ったというか、、、
    綾辻さんはやっぱり綾辻さんでしたってことで、この路線がどうも苦手な自分としては、館シリーズの新作らしい奇面館はどうも期待し辛いぞ、とかそんなことを考えてしまいます。
    また西澤さんは西澤さんでしっかりエロティック路線を入れる辺りね、自然に書いちゃってるんでしょうか?


    兎にも角にも企画としては面白かったです。こういう遊び心溢れる作品は好きだなぁ。
    でも最後に一つ突っ込ませて貰えば、あんまり書き込み出来ないせいか動機が男女トラブルばかりで被り過ぎじゃないかあああ

  • 本格ミステリ作家クラブ創立10周年特別企画本。


    「完全犯罪あるいは善人の見えない牙」深水黎一郎
    「続・二銭銅貨」北村薫
    「【静かな男】ロスコのある部屋」早見裕司
    「水密密室!」汀こるもの
    「二毛作」鳥飼否宇
    「奥の湯の出来事」小森健太郎
    「星空へ行く密室」村瀬継弥
    「深夜の客」山沢晴雄


    「位牌」伊井圭
    「腕時計」小島正樹
    「少しの幸運」森谷明子
    「受取人」奥田哲也
    「最後の夏」松本寛大
    「羅漢崩れ」飛鳥部勝則


    「長い廊下の果てに」芦辺拓
    「幻の男」藤岡真
    「密室の鬼」辻真先
    「ある終末夫婦のレシート」柄刀一
    「完全無欠の密室への助走」早見江堂


    「騒がしい男の謎」太田忠司
    「つまり誰もいなくならない」斎藤肇
    「神々の大罪」門前典之
    「蒼淵家の触手」井上雅彦

    リレーミステリ「かえれないふたり」
    第一章「不安な旅立ち」有栖川有栖
    第二章「失われた記憶」光原百合
    第三章「増殖する影」綾辻行人
    第四章「双子の伝承」法月綸太郎
    第五章「災厄の結実」西澤保彦

    全部書き下ろしの短編集。なんとも豪華ですね。
    ただ全部が全部名作かといえばそういうわけでもなく、やはりそこは玉石混合。
    しかしミステリの好みは千差万別。
    自分好みの作品を見つけてみてはいかがでしょうか?

    ちなみに私はセクションⅡ(犯罪心理や事件の奥に潜む闇に着目した作品群)に好みのものが多くありました。
    一番度肝を抜かれたのは柄刀さんの「ある終末夫婦のレシート」でしたけどね。
    これはある意味すごい作品ですww。

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著者プロフィール

本格ミステリ作家クラブとは――
本格ミステリというジャンルのさらなる発展を目指し、2000年に設立された団体。年間の最優秀本格ミステリ作品を表彰する「本格ミステリ大賞」を創設し、その運営をおこなっている。初代会長を北村薫氏、2代目会長を有栖川有栖氏、3代目会長を辻真先氏、4代目会長を法月綸太郎氏、5代目会長を東川篤哉氏がつとめ、現在6代目麻耶雄嵩氏が会長をつとめ、推理作家・評論家・漫画家など約200名が所属している。


「2023年 『本格王2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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