ジェノサイド

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (590ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741835

感想・レビュー・書評

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  • 創薬化学の描写で、不正確な点やあり得ない点、ご都合主義的な展開などが気になったものの、ここまで精緻に描こうとしている作品は他に見たことがなかったので、面白かった。
    『GIFT』使ってみたいなあ。本作から十数年経っても、創薬支援ソフトの性能は『GIFT』に遠く及ばない。あんな夢のようなソフトなら、化合物の合成経路も提示してくれそうなものだけど、そうすると研人君の活躍がなくなってしまうからあえて外したのだろうと想像した。

  • 長編なのでかなり読み応えある。
    コンゴと日本で並行して物語が進んでいくので、はじめは接点がなさすぎてちょっと辛かった。

  • 読み応えがあって面白かったぁ!

  • とある登場人物や主人公の設定や、何のために出てきたのか分からない人物やらゴチャゴチャしているが、なんだかんだで600ページ読んでしまった。

    読んでいて色んな意味で清々しい気分にはなれないが、話のスケールは大きい。題材も人目を引くものであった。

  • 本の帯に書いてあった、「ハリウッドを凌ぐ一級の娯楽作品」というコメントがあったが、実際に読んでみて、誇張でもなんでもなく、本当に大作映画に並び超えるような作品だと感じた。主に日本とコンゴ、アメリカの3局面で進んでいき、初めはそれぞれがまったく交錯せずどのように物語が展開していくのか予想できなかった。しかし、どんどん話が進んでいくにつれ、それぞれの舞台の小さなことが、他の舞台に繋がっていき、何本もあった話の筋道が一つに収斂していく様が圧巻で、この作品の世界観にどんどん飲み込まれていった。本当に一本の映画を見ているような感覚に陥った作品だった。

  • おもしろかったです。長編だけど、飽きることなく読めました。
    これハッピーエンドにならないんじゃと途中で思ったけど、このお話としてはよい終わりだったんじゃないかと。読後感よかったです。
    これから、ケントの世界はどうなっていくのか。

  • 全く別の世界の話が、実はひとりの生物によって準備されていたものだとしたら?

    今はこれを超える本はなし。ストーリー、キャラクター、タイミング、現実感、全て完璧。

  • 政治思想が強い本だけど、知識も得られるしストーリーも物凄かった。この一冊を書き上げるのにどれほどの時間がかかっているのか、とにかくすごいと思える一冊だった。

  • ジェノサイド・・・一つの人種・民族・国家・宗教などの構成員に対する抹消行為をさす。
    (Wikipediaより)

    アメリカのシンクタンクがホワイトハウスに提出した「人類の絶滅要因の研究と政策への提言」と題された『ハイズマン・レポート』
    その中で警告されている一つに、「人類の進化」が挙げられていた。
    -現生人類から進化を遂げた次世代のヒトは、大脳真皮質をより増大させ、我々をはるかに凌駕する圧倒的な知性を有するはずである。その新たに誕生したヒトは、我々を滅ぼしにかかるだろう。

    そうして30年後、アフリカのコンゴの森の奥深くに住んでいる少数民族の中に、進化したヒトと思われる子供が育っているらしいという報告がホワイトハウスにもたらされる。

    進化したヒト「ヌース」の抹殺計画と、ヌースを守る小さな集団との戦いが始まる。
    ホワイトハウスのなり振り構わぬ抹殺作戦遂行と、それをかいくぐるヌースの知力とヌースを守る傭兵たち。遠く離れた日本の大学院生が、亡くなった父の残した謎のメールの意味を追ううちに、ヌースを逃がす手助けとなっていく。
    政治とドンパチと科学と家族愛と種を超えた愛。
    いろんなものが絡み合い、スピード感もあり、一気に読ませる。

  • 人類の進化発現によるサイエンスミステリー。

    プロローグ
    第一部 ハイズマン・レポート
    第二部 ネメシス
    第三部 出アフリカ
    エピローグ


    アフリカに新種の生物発見の一報を受けたアメリカ大統領・バーンズは、人類存亡の危機として、4人の傭兵を送り込み、事態の収拾を図る。

    時を同じくして、急死した父から秘密裏に難病の治療薬の開発の使命を引き継いだ創薬化学の研究者・古賀研人。

    アメリカの極秘任務と薬の開発を行う研究者、2つの事項は人類の存亡危機を説いた「ハイズマン・レポート」に謎が隠されていた。

    人類は新種生物に正しい判断を下せるのか!?


    前半は化学系の話が多く、読むのに骨が折れましたが、緊迫の戦闘シーン、傭兵や研人を操る黒幕の存在、そして新種生物など、加速的にスリルが増してきて一気読み。

    人類の進化というあながち起こりえるかも知れない事象に興奮を覚えつつ、人間も一つの種であることと、人間の残虐性、不完全性を認識させられた一冊。

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著者プロフィール

1964年生まれ。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。著書に『幽霊人命救助隊』、『夢のカルテ』(阪上仁志との共著)など。2011年、『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞を受賞。自著のドラマ化『6時間後に君は死ぬ』では脚本・監督も務めた。

「2012年 『グレイヴディッガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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