HYPER BLACK (B-PRINCE文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.71
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  • (1)
本棚登録 : 63
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048923439

作品紹介・あらすじ

卒倒してしまうくらい死体を見るのが苦手なのに、なぜか誰も気付かない些細な手がかりを見つけて犯人逮捕に貢献してしまう飯島。現場で昏倒必至ながらも目鼻が利くと捜査一課にまで配属され、悪戦苦闘の日々を送っていた。だが、ある事件をきっかけに、強面の偏屈者で有名な検視官の仁科に目をつけられてしまう。仁科は「お前のその目が欲しい」と、嫌がる飯島に言い放ち!?
白黒決められない大人の恋愛事情は未解決!?

感想・レビュー・書評

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  • 初作家さんですが面白かったです。
    検視官×ドジっ子刑事
    捜査一課の刑事でありながら、現場で死体を見るたびに卒倒して倒れてしまう飯島。周囲から呆れられながらも、彼が捜査一課にいる理由。それは特別な気付きがあるから。飯島は死体を見るのが苦手なくせにやたらと大事な点を見逃さない。
    とある事件現場で出会ったのは、鬼と噂の検視官仁科。まさに死体から逃げ出すところをぶつかってしまい、呆れられる飯島。
    しかし飲み会後、酔った飯島を介抱してくれた仁科に強姦ならぬ強制わいせつをされて、もう飯島は訳がわからなくなり…

    仁科さんかなり強引です。
    仁科は過去に殉職した公私共に相棒だった男に似ている飯島が気になって仕方なくて、うっかりちょっかい出しちゃいます。
    それからはもう飯島は怯えた仔犬状態なんだけど、関わるうちに飯島は検視官に向いてると感じた仁科は飯島を自分の下に。いずれは検視官にと望みます。飯島もポチとか言われながらも向こうっ気は強い感じのポチなので、仁科に食らいついていく感じ。
    お話としては刑事ものだけど、事件内容に深くという感じではないので刑事ものBLとしてとても読みやすいです。

    仁科ももうちょいじっくり攻めていれば多分飯島は落ちてきたのに最初にしくじった感じ…
    警戒されながらも、飯島に色々叩き込んで、飯島も仁科が嫌いではないけど、あのことがあるから…って2人の関係が続きますが、仁科の過去の仲間を失った経験に飯島も寄り添って…というところかな。

    キャラクターがいいですね。
    死体を見て倒れる検視官且つ、どっか惚けたとこのある飯島は可愛がられるタイプ。
    一方、仁科はドーベルマンと例えられたり、不動明王と例えられたり…。不機嫌顔の大型イケメン。
    なのにその仁科の弱いところを惚けた飯島が救ってるって感じ。
    最終的にくっつく過程もなんとも優柔不断なグレーゾーンな飯島のもやもやした心情が、でも拒否できない何かがあって良かったのかなぁと。
    全然続いてもおかしくないお話なので続きあれば読みたい感じ

  • 死体が苦手なのに刑事って。と言いたくなるような飯島と、エリートで強面な検視官の仁科の話。飯島の時々見せる鋭さと普段の抜けてる感じのギャップが楽しい。寡黙で何でもできそうな仁科の不器用さも。最初の印象は最悪だったけれど、少しずつ改善している2人の関係。長い付き合いになるのだから、お互いの違いに慣れるしかないかも。と思った。その「違い」に惹かれたのかもしれないけれど。

  • ★3.5

  • 検視官・仁科×捜査一課刑事・飯島。元は同人誌『デンパ男〜』のスピンで柏木もちょっと登場しますが、これだけ読んでも大丈夫。仁科が飯島にした事はどうかと思うし、気持ちの面で分かりづらい所がちょっと残念。飯島もあれだけ拒絶や嫌悪感を出していた割に気持ちの変化が急だったように感じた。恋人を亡くした過去とそれをまだ背負っている仁科の心情などはグッときてよかったと思う。もう少しガッツリ事件に突っ込んでくれたらもっと楽しめたかな。

  • 面白い!検視官のお仕事小説としても読みごたえありました。
    攻めの死んだ元相棒にそっくりな受け。
    強姦まがいのことをした攻めを許せないとしつつ、ゆっくり自分の中で折り合いをつけながら距離を縮めようと努力する受けが、とても好感触でした。しかも予想外なことを口走ってくれて、攻めを翻弄してるのがツボりました…!

  • あらすじ読んで好みの話かもと思ったらすごく好みでした!
    白の章では仁科の意外な面が出てきて面白い。仁科を尊敬し、恐れつつも絆されていく飯島の変化にこの先の二人ももっと見てみたい。

  • 初読み作家さん。かなり面白かった。庭の同人誌購入。
    追加。
    このあと何作か読んだけど、これが一番好き。

  • ▼あらすじ
    卒倒してしまうくらい死体を見るのが苦手なのに、なぜか誰も気付かない些細な手がかりを見つけて犯人逮捕に貢献してしまう飯島。
    現場で昏倒必至ながらも目鼻が利くと捜査一課にまで配属され、悪戦苦闘の日々を送っていた。だが、ある事件をきっかけに、強面の偏屈者で有名な検視官の仁科に目をつけられてしまう。
    仁科は「お前のその目が欲しい」と、嫌がる飯島に言い放ち!?
    白黒決められない大人の恋愛事情は未解決!?

    ***

    『デンパ男とオトメ野郎』という作品のスピンオフらしいですが、知らずに購入。
    結果、世界観が同じというだけで前作未読でも全然問題なかったです。
    ただ、最初は攻めがあまりにも自分勝手過ぎて、受けの合意を得ずに強姦まがいの事をしたシーンは「これ、趣味じゃないかも…^^;」と思ってしまいました。
    受けの身体を好き勝手弄んでおいて、受けが怯えて帰ろうとしたら怒鳴って無理やり言う事聞かせるって…ちょっと訳が分からな過ぎて軽く引いてしまい…(汗)

    その後も謝るどころかいきなり受けに「刑事辞めて検死官になれ」とか言うし、とにかく言う事やる事全てにおいて傍若無人過ぎて攻めの事が全く理解出来なかったのですが、受けが迷いながらも検死官になるって決めた時に突然キスしたシーンは「俺様もここまで来ると却って清々しいな…」と一種の慣れのようなものを感じました(笑)

    あとは、受け、攻め、脇役と視点がバラバラな部分に少し読み辛さを感じ、最初の方は「うーん…」と思いながら読んでいたものの、物語が進むにつれて読み応えが出て来て、最後の方は一気に読んでしまいました。
    個人的に良かったな、と思う部分は受けが割と最後の方まで攻めに対して拒絶反応を示していたこと。最初に陵辱されて以降、ずっと拒絶しているので、エロはかなり最後の方に一回あるのみなんですが、これで物語の中盤とか割と早い段階で受けが流されるように身体を許してしまっていたら、私はおそらく読む気が失せるほどガッカリしていたと思います。
    あれだけの事を攻めにされたのだから、受けが根に持つのは当然ですし、寧ろ「あんなに酷い事されたのに気になっちゃう…これって恋…?」みたいな都合の良い展開にだけはならないでくれと思っていたのでホッとしました。

    最後の最後まで受け自身、攻めに対する想いが同情なのか恋愛感情なのかハッキリしていないので中には「えー…」と思う方もいるかもしれませんが、受けの「人の気持ちってそう簡単に白黒はっきり付けられるものじゃない」という台詞はかなり説得力がありましたし、私的にも今はハッキリ「好き」と言えない方が物語の流れからして自然だな、と思いましたのでこの終わり方には大いに納得です。

    物語の中盤以降は受けと攻めの会話もテンポが良くてなかなか面白く、思わずクスッと笑ってしまうシーンもしばしばあったりと、読み応えは悪くありません。(個人的には受けが横断歩道を渡る攻め呼び止めるシーンがお気に入りです笑)
    正直、最初はサスペンスものかと思っていたのでこれといった難事件?みたいなのが起こらなかった事は意外でしたが、お仕事の描写もしっかりしており、中には勉強になるような部分もあったりして読んでいて面白かったです。
    この終わり方なら続編が出てもおかしくない気がするので、もし出るならもう少し二人の親密度を上げていただきたいところ。
    テーマがテーマなだけあってグロテスクな描写も結構多いので、苦手な方は要注意です。

  • ★3.6
    事件メインの話かと思ってたけど全然だった…。最初が無理矢理で、めちゃくちゃ嫌悪してたのによくくっついたなーって感じ。くっつくまでのやり取りとか、受けのどっちつかずな態度とかもすごいまどろっこしいし、なんか全体的に読みづらかった。

  • 硬派なお仕事ものBLで頭角を現しているセンセ。
    デンパ男の世界観のお話です。あの柏木の元カレ(セフレ)がメインで登場。シリアス調なんだけど、実はラブコメでしたww

    警視庁のコワモテ検視官の仁科×その仁科にロックオンされた哀れなポチ飯島。
    仁科はパッと見、怖そうで日頃から不機嫌な上に白黒はっきりつけたがるために粗暴な行動に出るのが最初はびっくりで。唐突すぎwムッツリなんとかぽい男かとw

    対するポチは臆病ではっきりしないというか…こっちもはじめは焦れ焦れさせられました。
    でもすごく細かいところに気がつくのが優秀で。だから、凶悪顔の仁科が、実は不器用だったりダメダメだったりだったことも徐々に察することができたんでしょうね…
    飯島なりに、全身から世の中白と黒だけじゃないよ!と主張してるのがいいですww

    仁科の心の消えない傷が飯島や柏木に与えた影響(被害?)は考えものだけど、その後悔こそが白黒つけたがる彼の唯一の弱さなんだなとしみじみ。
    飯島はほんとにポチってかんじでかわいい!かまいたくなる気持ちに納得。
    時々イラッとさせられるのも面白くてあちこちでププッと笑っちゃいました。

    エロ的には最初が最初だけにどうかな~と思いましたが、意外にも最後にはしっかり萌えました!

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