- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784049129656
作品紹介・あらすじ
北鎌倉に建つアンティーク博物館に、その人はいる。眉目秀麗、博覧強記、慇懃無礼。博物館界のプリンスと呼ばれる名物学芸員・西紋寺唱真の実態は――呪いの専門家。とりわけ「実践的呪術」を追求し蒐集する、変人だ。
運の悪い大学生・宇河琴美は、西紋寺のもとで実習を受けることに。だが、実習内容は呪いにまつわるものばかり。しかも怪しい事件が次々と持ち込まれ――。憧れの学芸員資格取得のため、西紋寺の実習生兼助手(?)として呪術の謎と怪事件に挑む!
呪いや祟りでお困りの方は、当館へ。「専門家」がご対応いたします。
北鎌倉の博物館に持ち込まれる呪いの奇奇怪怪を、天才学芸員が華麗に解き明かす伝奇ミステリ!
感想・レビュー・書評
-
学芸員を目指す宇河琴美は実習をアンティーク博物館の学芸員の西紋寺のもとで行うことになったが、この西紋寺はイケメンだが呪術を研究する慇懃無礼のとんでもない変人だった。呪術を研究しているというのがユニークだ。丑の刻参りやオシロサマ、ヒルコ講などに関わるいろんな事件に巻き込まれるが、けっこうこれが民俗学的な興味を惹かれて面白い。西紋寺と琴美の師弟関係がいい感じになっていくのもいい。気楽に読める。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学芸員ですが、博物館や美術館にいるような学芸員らしいエピソードはあまりない感じ。どちらかというと研究者視点のお話ですね。
あくまで現実的な視点で呪術を扱うといのは面白い。呪いなんて存在しないといいつつ実践する。いいキャラです。 -
視点が面白いですね。
-
非常に運が悪い主人公が実習に向かった場所にいたのは
見た目だけは素晴らしい学芸員。
性格は、いつもの通りというべきか。
上から目線の人と、単純で鈍くさい感じの主人公。
学芸員になるための実習って大変なのかと思いきや
当然(?)ここだけが変、という話でした。
最後の話の展開には驚きでしたが、納得、です。
生活パターン、把握されたら恐ろしいです。 -
「丑の刻参りの藁人形」
夜な夜な釘を打ち付ける。
実際に全ての道具などを揃えてやるぐらいなら、その執念を別のものに変えられたら楽だろうな。
誰が言い出したのか分からないが、何かしら願った事が叶った結果なのだろうな。
「獣人型有孔木製人形」
誰にも見せず可愛がるは。
怪しげな人形の様なものを一人で人目を気にして触っていたら、誰でも呪具と勘違いしそうだな。
口頭で教えられる事ほど、詐称しやすいものは無く簡単に信じてはいけないよな。
「鬼の頭骨」
誰が見ても偽物と分かる。
一瞬で見抜ける程の完成度であるのなら、一般人が見ても直ぐに見抜かれてしまうのではないか。
伝えれる方法があるのに、嘘の情報を伝えていくことは約束といえど違うのでは。
「呪術師の祭壇」
自らの力を目の前で発動。
結局どんな仕掛けで身体を蝕む事が出来たのか、簡単に発揮出来る呪いなんて怖すぎやしないか。
あの言い分を聞いている限り、研究を続ければ辿り着くことが出来るのだろうか。 -
これは好きなパターンのやつ!ぜひ続編も出て欲しい