殺しの四人 (講談社文庫 い 4-4 仕掛人・藤枝梅安)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061316171

感想・レビュー・書評

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  • 仕掛け人が復讐されそうになったりする話。
    相変わらず、お料理がおいしそう。

  • 仕掛人・藤枝梅安シリーズの実質の1巻というところでしょうか。
    短篇集になります。
    自分はコミック版を読んで、面白いと思って梅安先生にハマったわけですが、やっぱり面白いです。
    自分が読んだコミック版だと梅安先生は延髄に刺してるだけだったのですが、こちらでは心臓一突きが多かったです。
    あと、顔に濡れ半紙かけたり。
    殺した相手は梅安先生の身内だった「おんなごろし」、梅安先生の過去の殺しが発端の「殺しの四人」、彦次郎さんが梅安先生に命をかけてついていくようになった話の「秋風二人旅」、いろいろとぶん投げる「後は知らない」、彦次郎さんに来た依頼だったが依頼主を殺す「梅安晦日蕎麦」の5本が収録されています。
    この中で「後は知らない」がショートショートというぐらいに短いです。
    いろんな物事ぶん投げますので。
    どれもこれも面白かったです。「秋風二人旅」と「梅安晦日蕎麦」はドキドキワクワクしながら読み進めました。
    時代小説なんですが、非常に読みやすいです。
    昔の小説や時代小説ってどうにも読みにくいっていう印象があったのですが、ライトノベル並となると言い過ぎですが、読みやすかったです。
    なので、スラスラ読めて、物語も頭で想像しやすく、楽しかったです。
    想像するのはコミック版の梅安先生と彦次郎さんなわけですが。

  • 鬼平でお馴染み、池波正太郎の悪漢小説。斬新な殺人術、仕掛人という造語で昔は人気を博したそうだ。今読むとハードボイルドなバディ(男性コンビ)ものとしても紹介できそう。
    登場人物の背景として、やたらとご飯を食べるところが出てくる。ひとりものでもすぐ真似できそうなのが多くて嬉しい。
    90年頃にテレビドラマ化された際は、梅安を白血病から復帰した渡辺謙が演じ、鬼気迫るものがあったのを覚えている。

  • 時代小説。「仕掛人・藤枝梅安」シリーズ第1弾。短編5作。

    「おんなごろし」「殺しの四人」「秋風二人旅」「後は知らない」「梅安晦日蕎麦」

    鍼医者の梅安と楊枝屋の彦次郎は、蔓からの依頼を受けて人を暗殺する仕掛人である。

    「おんなごろし」では、梅安が実の妹を手にかけることとなる。
    「殺しの四人」で梅安を敵に思う者を、「秋風二人旅」では彦次郎の妻子の敵を・・と、二人が助け合って仕掛けることになる。

    「剣客商売」シリーズを読み終えたので、こちらと「鬼平犯科帳」のシリーズに手を出してみた。
    どちらも1巻だけだが、こちらの方が私は好みかもしれない。
    でも「剣客商売」が今のところ一番読み応えがありました。

    このシリーズも飽きるまで読み進めたいと思います。

  • 池波正太郎が執筆途中で亡くなったため、途中「絶筆」になっている。
    すっごく気に入ってただけに最後まで読めず、物凄く残念な作品だ
    鍼を打つことを生業としながら、陰では悪党を始末するシゴトを請け負う梅庵。
    最初のうちは頼まれた仕事を請けて殺す、というものだったが
    だんだんとシゴトを持ってくる依頼人の大元締めを殺すという、危ない領域に入ってくる。
    のっぴきならない方向に展開してゆく物語、先行きに目を離せなくなってくる。

  • 仕掛人、というと背筋が震えるような、暗鬱としたニヒルなかっこよさの響きがあるが、所詮は金を貰って頼まれた人を殺す殺し屋である。殺し屋という言葉では、薄っぺらく、身も蓋もないのだが、ただ金づくで人を殺る殺し屋と、池波氏の描く”仕掛人”とは違いがある。その部分が読者に共感を得て人気シリーズになった所以であると思った。

  • 仕掛け人・藤枝梅安の第一作目。
    梅安の鮮やかな殺しの手口や冷静な思考に、するすると読み進めることが出来ました。表題にもなっている、仕掛け人四人が登場する話は特に面白かったです。

    池波先生の本は初めて読みましたが、以前に池波先生のご本に出てくる料理を再現する本を読んだことがありました。確かにおいしそうな料理がところどころに出てくるなあと確認できました。

  • 仕掛人シリーズ これもまたおもしろい

  • とりあえず全シリーズ持ってる。
    渋いよねぇ。

  • この世に生きていては毒になる奴を消す。それが殺しの定法だ。ハリの名医が表看板だが、極悪人の殺しを請負って、闇から闇へと葬る非情な裏稼業。吹矢の名手彦次郎を相棒に、仕掛人・藤枝梅安必殺の殺し針が急所に突きささる。梅安・彦次郎コンビの人間味を追究しつつ、闇の活躍を痛快に描いた短編連作。
    <br>
    【感想】
    http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50564944.html

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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