チョコレート戦争 (講談社文庫 お 16-1)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061380387

感想・レビュー・書評

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  • 私の子供時代向けのお話か?と思ったら、も少し前の物でした。
    時代を感じる文章ですが、表題作より他の短編、特に「パパという虫」が好きです。
    カフカ思い出したー。

  • 小学生4年生のころ、担任の先生が「大石真は先生の友達なのだ、えへん」と自慢してゐました。真偽のほどは分かりませんが、クラスの友人の間では「絶対ウソだよな」といふのが定説となつてゐました。かはいさうな先生。

    その大石真さんが亡くなつてからもう20年にならうとしてゐます(1990年9月4日没)が、その創作童話のかずかずは今でも現役で読まれてゐます。『チョコレート戦争』は代表作と申せませう。

    すずらん通りにある洋菓子屋「金泉堂」は町で大人気の美味しい店。子供たちのあこがれであります。店頭のショーウィンドウには、1メートル近くのチョコレートでできた城があつて、それは金泉堂の名物であります。
    光一くんと明くんがそのチョコレートの城をうつとりとながめてゐたら、なぜか突然ショーウィンドウが割れたのです。金泉堂の主人はふたりの仕業であると決め付けます。
    しかし光一くんは、濡れ衣を着せられたままでは収まりません。
    「戦うんだよ。あの、金泉堂のわからずや連中と、さいごまで、戦いぬくんだ」
    彼の宣戦布告とは、一体、どんなものでせうか...?

    結末は全く意外な展開を見せます。読んでゐて幸せな気分になれる物語でした。義治あにいは影の主役とも言へませう。そして金泉堂のその後の対応は、真の勝者の条件といふものを教へてくれるのでした。45年前の作品ですが、現在の鑑賞にも十分堪へるものです。

    講談社文庫版にはほかに「見えなくなったクロ」「星へのやくそく」「パパという虫」が収められてゐます。いづれも涙が出るくらゐいい話ですよ...といひながら、例によつて絶版のやうです。
    しかし児童書出版の理論社からはフォア文庫版・フォア文庫愛蔵版・名作の愛蔵版と3種類出てゐますので、用途と予算によつて選ぶことが出来ます。贈り物にも可でございます。
    お金をかけたくない人は、立ち読みでもすぐ読めちやふし、図書館で落ち着いても読むことも出来るのでした。

    では今日はこんなところで。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-171.html

  • 子供の時に読めばよかったー!

    子供VS大人の過渡期的作品。今みたいに複雑でなく、大規模でもない、あと、当時の詰め込み教育、教育ママの存在を鮮やか~に描いてる。
    そういう意味では読んだ甲斐あったかな。

    小学生はこれ読め。いいから読め。お前らのストレスを吹き飛ばしてくれる。
    教員志望者も読め。桜井先生の生徒を信じ愛するあの姿は見習うべきだ。
    大人も読め。子供なめたらアカン。あいつら何考えてるかわからんから。


    北田卓史さんの挿絵大好き。

  • 幼少期には、ちょっと大人に反抗しておきたい。
    そう思う。

  • 言うほどでもないという感じ。

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著者プロフィール

1925年生まれ、埼玉県出身。児童文学作家。『チョコレート戦争』など。1990年没。

「2010年 『イソップどうわ 25話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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