- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061488120
作品紹介・あらすじ
秘密のメンコ・ビー玉のような子ども時代の宝物から、少年期の夢精・自慰のような親にも隠す心や性へと、人間は誰でも発達段階の初期から、他人に対して秘密をいだき始める。自他のあいだに境界線をひく力。自他をグループにくくる力。人間関係を分節し、さまざまな精神病理現象を発現する裏には秘密がある。自己に仮面をつける人みしり、対人恐怖、恥、排除としてのいじめなど、人間形成の原初の場を精神分析する。
感想・レビュー・書評
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精神分析学の立場から、他人にはいえない秘密をもつことが人間の心理と社会関係にとってどのような意味をもっているのかということを考察している本です。
ひとは秘密をもつことで自己と他者との境界を設定し、秘密を共有することで他者との内密な関係を形成します。さらに本書では、人見知りや対人恐怖症といった現象をとりあげて、そこに見られる人間心理に迫ろうとしています。
秘密というテーマをあつかうのであれば、統合失調症における自他の境界の融解などのケースも考察の対象にするべきではないかと思うのですが、本書にはそうした観点からの考察はあまり深められておらず、やや常識的な自他関係の確認にとどまっているような気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幼児の発達する過程で秘密が自我の確立を促し、会社での派閥、処世術、スキャンダリズムへつながっていく。万人向き。
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[ 内容 ]
秘密のメンコ・ビー玉のような子ども時代の宝物から、少年期の夢精・自慰のような親にも隠す心や性へと、人間は誰でも発達段階の初期から、他人に対して秘密をいだき始める。
自他のあいだに境界線をひく力。
自他をグループにくくる力。
人間関係を分節し、さまざまな精神病理現象を発現する裏には秘密がある。
自己に仮面をつける人みしり、対人恐怖、恥、排除としてのいじめなど、人間形成の原初の場を精神分析する。
[ 目次 ]
第1章 自と他を分ける秘密
第2章 自己感覚としての秘密
第3章 見知られる不安
第4章 秘密への羨望と憶測
第5章 秘密を漏らす
第6章 秘密を暴く
第7章 原光景社会の心理構造
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