- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061492783
作品紹介・あらすじ
対象aは黄金数である-ラカン晩年の言葉を手懸りに辿る、その生の軌跡と精神分析の本質。フロイト‐ラカン思想の根源に鮮やかに迫る。
感想・レビュー・書評
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久しぶりにななめ読み・・・これは非常によろしくないと思う。ラカンのシェーマや数式をホンキにするのは危険だ。
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[13.0626]1/4ほど読了・・・・ よくわからんアナロジーの連続。
読むにたえず。黄金数って・・・
ソーカル誌も真っ青なように感ぜられるところもちらほら。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジャックラカンがどんな社会的状況で、どんな分析家の影響で「精神分析家ラカン」になったか、その道程が書かれているのは嬉しい。「ラカンを理解するにはラカンを知っていなくてはならない」と言われる難解さが幾らか和らいでいると思う。
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ラカンの入門書。
精神分析は、自分にはさっぱり分からない、ということがわかった。私はフロイトの『精神分析学入門』や『自我論集』を読んだが、それもさっぱりわからなかった。
精神病を専門とする木村敏が言っていたけれど、専門家には神経症タイプと精神病タイプがいて、神経症タイプの人は神経症に関しては優れているが、精神病に関しては全然駄目になってしまうことが多く、逆も同様である、と。私は、精神病系の本(といっても木村敏の著書3つくらいしか読んでいないけれど)は非常によくわかるし、おもしろく感じられるのだけれど、神経症に至ってはさっぱりだ。フロイトの時点で、もう既に分からないのだ。だから駄目なんだろう。
神経症-フロイト-ラカン からはきっぱり手を引こうと思った。分からないのに読んでも、ためにならないということだ。非常に残念だけれど・・・。
2008.12.8-11. -
ラカンの著作はまだ未読だが
この本のラカン濃度が高すぎてお腹いっぱいになるレベルで楽しめました。
フロイトの精神分析理論をヘーゲル、ソシュール、レヴィ=ストロース等のエッセンスを汲みつつ斬新な論理構造と創作的自由さによって、大幅な刷新を試みたラカンの人生や私事にまで深く踏み込む。
ヘーゲルの精神現象学を読んでる途中ゆえに
自己と他者の不可分な結びつきには興奮した、やっぱり同じ、というかヘーゲルすげぇ。
ドイツ観念論は哲学の歴史の中でもやっぱりでかい山なんすね。 -
どこから導線でたどり着いたかよくわからなくなった状態で読むと
たまに見知った名前が出てくる程度で、根本的に精神分析学に関して知らないことが多い。 -
いきなりラカンの著作は無理かと思って、入門書っぽい感じなのかと読んでみたら、ぜんぜん解説をしようというような本ではないことに気づいてびっくりした。どちらかというと、ラカンという神がおっしゃったお言葉は大変複雑なため、それを現世の民たちのために代弁してみたものの、その言葉すら神託のようなものなので現世の民はありがたく聞くがよくは分からない…的な。私はこういう文章はあまり読めないし今後も読むことはおそらく少ないと思うのだけれど、ふわふわと読んでいると突然「これは私の実感を超純粋な形で言語化してくれており、こんなことが起こるなんてまるで信じられない」というような(個人的)真理的文章に出会って驚いた。感覚としては、優れた小説を読むことで、何かを媒介にして抽象的な感動という形でしか頭の中に降りてこないものが、突如言語として文章として現れる感じ。こんな言葉があるなんて今まで本当に想像もしなかったし、恐ろしすぎる。
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精神分析のロマネスク◆前夜◆ローマの隅石◆言語という他者◆他者になるということ◆たった一人のパリ◆アガルマを待ちながら◆精神分析の語らい
著者:新宮一成、1950大阪生、精神科医、京都大学医学部→パリ第7大学、京都大学大学院人間・環境学研究科教授 -
難解なようで難しくない。
言葉で説明できないことがある。なぜ言葉で説明できないかを言葉で表そうとすると、表したいことは言葉で説明できないことがわかる。で、そのわかったところを言葉で説明しようとすると。。。