- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061495418
作品紹介・あらすじ
"リストラ武士"の妻は売春していた?"サラ金"の取り立てを苦に自害した武士とは?時代劇では分らない江戸の実像を描く、傑作コラム。
感想・レビュー・書評
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宮仕えっちゅうのはいつの時代も辛いもんだ。
しかも、マジに命かかっとるし。
主に旗本を巡る、勤務状況とか、金、犯罪、女などを軽く語る。かなり専門的な話もあった。
それにしても、徳川寛永寺に対する、西武堤の所業は、重ね重ねも酷いもんだったようだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
先日、朝日新聞に、遺著となった『『関ヶ原」決算書』の書評が載っていた。その中に、マスコミへの露出が多かったことの批判が歴史研究者のあいだにはあったことが書かれていた。でも、難しい歴史の研究を、趣味的な人間にも分かりやすく解いて下さることも大事な仕事だと思う。
この本は、『週刊現代』に連載されたものだ。読みやすい。出版は、もう20年も前になる。現代のサラリーマンや女性の生き方と対比して、批判もピリッと少し入って、さらに黒鉄ヒラシさんの挿絵と相まって、とても楽しい本になっている。
増上寺の徳川将軍家の墓とプリンスホテルの当時の開発との抗争。考えられないほどの史跡に対しての無神経さ。研研究者としての怒りがひしひしと身にしむ。
「女たちの江戸時代」では、大奥、公家から吉原の太夫、そして、夜鷹まで取り上げられていて、『
週刊現代』でもきっと大受けしただろうと思う。
まったく朝日の書評ではないが、「著者の早すぎる死を惜しむ」だ。 -
面白い、面白いが少し読みにくい。わざわざ原文を示す必要も無いと思う。
江戸時代の暮らしを知ることで、現代に生きる我々にも生き生きとした生活が見えるようだ。中でも風俗に関する事柄が多かったが、やはり日本人は、昔から性に大らかだったと思う。 -
江戸時代、裕福な町人とは対照的に、武士たちは現代のサラリーマン以上のローンを抱えていた。当時の金融業者の取り立ては苛烈で、自藩の借金のため自害に追い込まれた武士や家計のために夜鷹になる妻が出ている。お金にまつわる衝撃の事件から、意外と高額所得者だった大奥勤めの女性たちのお財布事情まで、江戸学研究の第一人者が、当時の史料をもとにわかりやすく解説。江戸時代がもっと身近でおもしろくなる入門の一冊。(2001年、2006年文庫化)
・はじめに
・第一部 武士の掟
・中休み 将軍家の墓をめぐって
・第二部 女たちの江戸時代
・あとがき
文庫に比べ挿絵が充実している。
週刊現代の連載をまとめたもの。その性質上、読みやすいものとなっており、内容に意外性もある。老中と若年寄の関係や言葉遣いp17・p21など面白い。武士の官位についても分かりやすく解説しているp33。
江戸時代を知るとっかかりとして、オススメの1冊である。 -
時代は変わっても詰まる所、人間寄り集まって関係が固定化すれば、発酵がすすむのは変わらないってことですよね〜。身分制度はなくなっても強烈な階級意識ってのはありますよね。
著者プロフィール
山本博文の作品





