文化人類学入門 (講談社学術文庫 29)

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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061580299

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  • 【書誌情報】
    原題:『文化人類学序説』(時潮社、1959年)
    著者:石田 英一郎[いしだ・えいいちろう](1903-1968) 文化人類学。民族学。
    解説:友枝 啓泰[ともえだ・ひろやす](1935- 2009) 文化人類学。
    装幀:蟹江 征治[かにえ・せいじ] 装丁、絵本。
    カバーデザイン:舟橋 菊男[ふなばし・きくお](1942-) 版画。
     〈http://artist-of-japan.net/work/funabashikikuo.html
    出版社:講談社
    レーベル:講談社学術文庫;29
    出版年:1976
    価格:420円 (税込)
    NDC:389
    版型:A6版
    頁数:323

    【目次】
    まえがき(一九五九年 初秋 石田英一郎) [003-007]
    目次 [008-011]

      第一部 文化人類学の基礎 015

    第一章 文化人類学の目的と対象 016
    一 文化人類学の位置・役割
    二 文化人類学の範囲と方法
    三 先史文化復原の問題 

    第二章 文化の概念 039
    一 文化ということば
    二 文化の実在性
    三 文化の起源と形成
    四 文化の内容と組織
    五 文化における全体 
    六 文化と有機界
    七 文化と天才
    八 文化の定義

    第三章 未開民族と原始文化 114
    一 原始文化の残存説 
    二 未開民族と原始文化の復元
    三 遊動採取狩猟民の生活
    四 定住採取狩猟民の生活
    五 塊茎栽培民の生活
    六 穀物栽培民の生活
    七 遊牧民族の生活


      第二部 文化人類学の諸問題 151

    第一章 氏族制時代論 152
    はじめに
    一 研究史と問題の所在
    二 氏族社会の構造と動態
    三 氏族社会の形成と崩壊
    四 歴史的記録に残る氏族
    おわりに 

    第二章 世界史と文化人類学 195
    一 歴史学の対象とその選択
    二 世界史の概念
    三 文化人類学の立場
    四 文化史復原の可能性
    五 先史時代の世界史
    六 人類文化史の形成 

    第三章 唯物史観と文化人類学 227
    一 問題の所在
    二 社会および言語について
    三 民族について
    四 人間性について
    五 進歩について 

    第四章 人類学とヒューマニズム 256
    一 人類の概念とその発見
    二ヒューマニズムの基盤
    三 現代文明の危機と不安
    四 人類学の立場と人間の回復

    附録 283
    一 日本の研究教育機関における文化人類学 
    二 ある批判に答えて 

    解説(友枝啓泰) [315-323]

  • ある批判に答えて
    という最後の節で、
    フィールドワークという社会調査と、文献調査の関係を述べている。

    文献調査はお金のため、社会調査は問題解決のためと割り切っているので、
    この論争には特に興味がなかった。

    しかし、社会調査をことさら取り上げたり、
    文献調査をことさら取り上げたりする、
    どちらの立場にも誰も立っていないのではないかと思う。

    文化人類学に対して、社会人類学というものがあるとすれば、
    物理人類学というのもあってもよいのかもしれない。

    日本という辺境で、文化の坩堝であることを生かせば、
    文化人類学で成功することもできるかもしれない。

  • 初版が1976年ということもあり、文化人類学という学問自体が萌芽を見せた時期であり、まずなにより民俗学や人類学と何が違うのかと云われ、単なる歴史とも違うと提言される。

    それでいうと、歴史の見方においてはマルクスの唯物史観も一定程度評価される。例によって、マルクスの唯物史観は文化人類学や経済人類学、歴史学において強力な力を持っていることが最認識された。

    ただそのあとは、文化人類学の方法による記述ばかりで、あまり学ぶことはできなかった。

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