正法眼蔵随聞記講話 (講談社学術文庫)

著者 : 鎌田茂雄

• 講談社 (1987年4月6日発売)

作品紹介・あらすじ

『正法眼蔵随聞記』は生活の実際に即しながら、学道する人は如何にあるべきか、修行のやり方や心構えが懇切丁寧に説かれている。何よりも若き時代の道元が強烈な情熱と意志をもって自分の信ずる道を説いているので、無限の親しみと共感を覚える。2歳年上の弟子の懐奘も虚心坦懐に道元に質問しており、道元の答えをそのまま筆録したのがこの『随聞記』である。だからこそこの『随聞記』には人間道元の姿が滲みでている。

感想・レビュー・書評

[y-mitsuさんの感想 · 2019年5月26日]

講話形式の形をとりながら、『随聞記』を江戸時代の儒者佐藤一斎の『言志四録』や『言志後録』、幸田露伴の『洗心録』など、仏書以外の書物からも引用を加え分かりやすく解説。人生の残りの時間を無駄にすることなかれ、と考えさせられる。

[Daijyu Henri Takeishiさんの感想 · 2019年4月18日]

"この身をいたはり用いてなんのようぞ。"

[キじばと。。さんの感想 · 2015年2月6日]

懐奘が師・道元との間に交わされた問答を書き残した『正法眼蔵随聞記』の解説書です。

テクストに基づいて字句の注解をおこなったものではなく、著者自身が理解した道元の思想のエッセンスが自由に語られています。たとえば佐藤一斎の『言志四録』や幸田露伴の『洗心録』などが参照されており、広い意味での求道精神を『随問記』に記された道元の足跡のうちにさぐることがめざされているといってよいのではないかと思います。

[室蘭工業大学附属図書館「みんなのおすすめ本」さんの感想 · 2014年2月3日]

【「教職員から本学学生に推薦する図書」による紹介】
森田英章先生の推薦図書です。

"読めば気合いが入ります。"


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著者プロフィール

1927年神奈川県生まれ。駒澤大学仏教学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。
東京大学東洋文化研究所教授、国際仏教学大学院大学教授などを歴任。専攻は中国・朝鮮仏教史。
文学博士。学士院賞受賞。2001年没。主な著書に『般若心経講話』『華厳の思想』『維摩経講話』などがある。


「2020年 『朝鮮仏教史』 で使われていた紹介文から引用しています。」