未知の次元: 呪術師ドン・ファンとの対話 (講談社学術文庫 1078)

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  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061590786

作品紹介・あらすじ

若き人類学者カスタネダは幻覚植物の秘密を探るうちに北メキシコのヤキ・インディアンの呪術師ドン・ファンに出会い、現代文明とは別次元の「非日常的現実」についての教えに触れた。彼は文明人としての誇りを捨てて呪術師の弟子となる。トナール(言葉によって示すことができる世界)に対するナワール(日常性や理性をはるかに超えた世界)とは一体何か。呪術と信仰の本質を追究する実践哲学の書。

感想・レビュー・書評

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  • £14

  • シャーマンによる純粋理性批判に通じる、更にその先の話だとか。
    するとあれか?私の思う「決定されていない世界」の根っこ辺りの話なんだろうか。面白そうだ。

  • ドン・ファンとカスタネダの第四作目。訳の監修者(青木保)もカスタネダと同じような境遇を経由している(p443タイなどで仏教の修行をした)。カスタネダ自身の経験や、その描写はどうしても読み飛ばしてしまう。ほんとうかどうかわからないし、どうでもいい。ただ、ドン・ファンの言っていることが非凡だから、読み終えることができる。そこだけでも読む価値がある。そこだけでいい。

    「[…]わしらは泡の中にいる。わしらは生まれた瞬間にその泡の中に入れられるのだ。最初、その泡は開いているが、それはしだいに閉まりはじめ、最後にはわしらを閉じこめてしまう。その泡がわしらの知覚なのだ。わしらは生涯その泡の中で暮らす。そしてその丸い壁に見えるのは自分自身の映像なのだ」[p372]

  • 呪術師。新生児(胎児?)まで戻り、現代の人類とは違う可能性へと旅立つ者。
    精神の破壊と創造。

  • カルロス・カスタネダの第4作目。

    シリーズのうちでは、ターニングポイントになる本だから、はっきり言って、この本抜かしてそれ以降のシリーズ読んでも意味ないよ。
    特に最終巻はね。

  • すーちゃんは13回読んだって聞いた。大学の合宿で2回読み返し3回サボテン食って何となく解った気になった。きっとオツムも若かったし今より新鮮なバカだったから好かったのだろう。
    『未知の次元』の冒頭に引用された詩。


    孤独な鳥の条件は五つある

    第一に、孤独な鳥は最も高い所を飛ぶ
    第二に、孤独な鳥は同伴者にもわずらわされず
        その同類にさえもわずらわされない
    第三に、孤独な鳥は嘴を空に向ける
    第四に、孤独な鳥ははっきりとした色をもたない
    第五に、孤独な鳥は非常にやさしくうたう

    by サン・ファン・ラ・クルス
      「光と愛のことば」

    権力性から遠く離れて。愛と希望、自由と勇気。単独者である
    ことの、美しさです。

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