紫骸城事件

  • 講談社 (2001年6月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061821842

みんなの感想まとめ

ファンタジーとミステリーが融合した物語は、再読するたびに新たな発見をもたらします。特に、双子のキャラクターや巧妙に張り巡らされた伏線が魅力的で、読者を引き込む要素が満載です。異世界の魔法を背景にしたス...

感想・レビュー・書評

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  • 再読。オチは微妙に覚えてたけど、中間がほぼ忘れていたのでとても楽しく読めた。多分このシリーズの中で1番ファンタジーミステリしてるんじゃないかと思う。双子のミラルキラル、かなり好き。もう2、3回くらいフローレイドと絡んで欲しい。

  • 懐かしい!と思って久々再読。魔法が使える異世界ものだけど、ミステリーとしてはちゃんと伏線があちこちに張り巡らされてて好き。そういえばシリーズとしては完結したのかしら?

  • 犯人発表まではすごくすごく面白かった。ファンタジーだからこそ種明かしというか理由付けが理屈っぽくなっちゃう感じ。大オチもしっかりあってとても面白かった。

  • 事件シリーズその2で、今回もファンタジーとミステリーの融合。
    ミステリー部分がファンタジー要素に依存しすぎている感もあったが、全般的に読みやすくて面白い作品であったと思う。

  • 戦地調停士シリーズ 第2弾。
    前作の殺竜事件を読んでから7年も積んでいた。
    シリーズは続けて読まないとダメですね。
    科学ではなく魔法で文明が成り立った世界。
    今回の舞台は、悪意を溜め込んで出来た脱出不可能な紫骸城。
    そこで開催される限界魔導決定会で連続殺人事件が勃発。
    EDやヒースロゥの出番は最後にチョットだけ。
    しかしEDから事件の真相を聞かされるまで
    全然わかりませんでしたぁ。やっぱり推理は苦手です。
    でも、ようやく雰囲気を掴んだので続きを読みます。

  • 事件シリーズ2作目。かつて世界を恐怖へと陥れた魔女が造ったという紫骸城。そこで行われる魔術大会で起きた不可解な殺人事件。それは魔女の呪いなのか、それとも人の手によるものなのか。審判としてやってきたフローレイドはロボットのU2Rとともに事件の謎へ挑む。

    今回は魔法がメインテーマ。前回ではそこまで深く触れられなかった魔法。その原理から応用までいろんな表情が描かれ、物語の鍵にもなっている。今回もファンタジーとしての読み味とミステリー要素を兼ね備えた作品。特に犯人が仕掛けたトリックは盲点だったので驚かされた。読み直してみると丁寧に伏線も張られていて、ファンタジーとミステリーのギリギリを狙っている感じが楽しい。舞台となっている紫骸城というロケーションも不気味なクローズドサークルになっていて、綾辻先生の館シリーズみたいで面白かった。

    前作と同様、単なる謎解きではなく戦地調停士という立場から導かれる結末が用意されているのもポイント。前作で話に出てきたミラル・キラルが異様な存在感を放っている。後半で語られた血統の話がとても印象に残った。
    「優れた血統などという発想は、生物存在の根本を考えるとき、本質的に矛盾した考え方ですよ。生物は自分とは異なる異性と交配することで、違う生物を産み出す可能性を繰り返していく存在なんです。自分とは違う存在になるからこそ、親は子供というものをつくる意味がある。親と同じとか、受け継いでいるとか、それは結局、ただ本来ならば変わっていくはずのものをただ停滞させているだけという、世界の“流れ”という視点から見ればそれはただの“落ちこぼれ”なんですよ。」
    こういう哲学的な内容が零れ落ちてくるところが上遠野作品の好きなところでもある。

    「最善というのは、所詮それだけで、その後というものがない─だが次善を良くしようという意志は、その決断以外のことにも広がっていく」
    この言葉も好き。最善を選ばなければと思いがちなんだけど、そう思うほどにプレッシャーと最善以外はミスという意識にとらわれるんだよね。次善から広げる方が余地が生まれていいのかもなと感じた。

  • 調停士の1人であるミラル・キラルが登場する。

    この作品にでてくる2人の魔女と、ブギーポップの2人の魔女とのつながりが非常に気になるところ。

    禁涙城でも海賊島でもけっこういい約のニーガスアンガー師がのっけから死んでしまうのは非常に残念。
    (死んでしまうからこそ、後の作品に登場させたのかもしれないが)

    仕掛け的には、飲み物を飲むという動作を魔法によって忘れさせられた人たちが、
    その副作用で次々と死んでいってしまうというかんじ。

  • 前作で名前の出てたミラル・キラルが登場。
    フローレイドが嫌味のない人物で、真実を知るにふさわしいと言える。

  • 「殺竜事件」と同じく、基本ファンタジーなんだけどミステリに寄ってる作品。しかしミステリに寄る意味はあるのだろうか…。状況的に「殺人事件」とするのは逆に不自然な気が。犯人探しとか解決編とかの体裁を取らなくても、普通に書いたっておもしろくなるんじゃないのかなあ。あと謎の数が多いかな…そんなに詰め込まなくてもいいのでは。

  • “事件”シリーズ第2段。伝説の魔女が作り上げた城塞を舞台に、密室状況で起こった大量虐殺事件の謎を解く。

    前作から語り部を変え、探偵役も名前とその仕事ぶりのみ登場していたエドの同僚ミラル・キラルが務める。

    事件が発生した状況もあって『殺竜』より、よりミステリらしい。とは言え相変わらず魅力的な世界観や登場人物の方が気にかかる。
    一応事件は解決するもののミラルキラルの“調停”は噂通りのえげつなさ。
    犯人を確保したのが彼らならどうなっていたことやら…。

  • 300年前、魔女リ・カーズが宿敵オリセ・クォルトを迎え撃つ為に造られた紫骸城。その紫骸城は今、限界魔導決定会の会場となっていた。

    今回も次々と魔導師が集結する中、前大会優勝者の死体が突如として“現れる”。それは、これから始まる大量殺人事件の幕開けにしか過ぎなかった。

    双子の戦地調停士ミラル・キラルが登場する、事件シリーズ2作目。

    今作は、魔法がしっかりと利いていたので良かったと思います。ミラル・キラルも、このシリーズならではの独特な世界観にマッチしていて良かった。

    ただ、前作が好きだった人たちには賛否両論ありそうな予感。僕はどちらも好きですが、強いて言うなら今作がわりと好みです。きっと、あまり深く考えずにファンタジーを強く意識して読んだからかもしれません。

    とはいえ、最後の方で「やられた!」と思いました。この驚きこそ、ミステリだと僕は思っています。そういった意味では、ファンタジーとミステリの融合は成功しているのではないでしょうか?……ちょっと言い過ぎかな(苦笑)

    これからどんな展開を見せるのか、ますます事件シリーズを読むのが楽しみになりました♪

  • 2013.3

  •  シリーズ二作目。前作で名前だけ出てきた双子の戦地調停士、ミラル・キラルが出てくる。(というか探偵役はこの二人かな。)
     これも何度か再読しているけれど、未だに「紫骸城」の意味が分からない。何かに掛けてあるとか、そういうこともなくただ普通に名づけただけなのかな。英題は「inside the apocalypse castle」黙示の城の中で、って感じか?
     主人公は風の騎士の友人の、魔導師フロス・フローレイド。こいつがいたって普通なので非常に好感が持てるし読みやすい。飛びぬけた能力を持つ友人がいるわりに、彼への嫉妬があまり前面に出てないってとこも好き。
     事件はやっぱり魔法というか、そういうファンタジィの中での話だからぶっ飛んでいるけど(干からびて死ぬとか、公衆の面前でいきなり刺殺とか、密室の中での焼死とか)、その枠の中できちんと収められているのでまあ納得ができないこともない。トリックというか、それで本当に皆死ぬのかどうかは微妙だと思ったが、死ぬといわれればそうですかと納得するしかない。プロパビリティの犯罪。(だって「水を飲むことを渇望するあまり、無意識のうちに魔力が暴走し、「水」の対極である「炎」が呼び出された」(空白反転)なんて、魔導師ってのはそういうもんだと言われたらそう思うしかないじゃん。)
     そもそもどうしてラスト、フロスだけ平然と、ではないけど、「群がって血を飲む人々」の中へ入らずに立っていられたんだろう。彼の精神力の問題か?
     「飲むことを忘れさせられていた」というトリック自体は結構好き。面白いと思う。
     最後の最後、リ・カーズとオリセ・クォルトが「時間を超えて」戦い続けている、というオチも好き。でも、上遠野の話ってこういうの多いね。「僕ら~」シリーズといい、「蛇奇使い」といい。どうもオリセ・クォルトとルルド・バイパーがかぶって見えて仕方ない。

     どうでもいい、すごく好きな台詞。
    “(略)馬鹿は死ななきゃ治らないという典型例だったよ。死んでよかったな、ゾーン・ドーン殿”
     ゾーン・ドーン氏は蘇生術で生き返った人。そういう人は生前の知識は持っているが、家族等の記憶、あるいは自分の性格をすっかり忘れている。
     馬鹿が死んで治るもんなら、一度死んでおきたいものだ。

    05.01.16

  • EDの事件シリーズ第2弾です。
    殺竜事件の話の中で出てくる「ミラルキラル」が登場します。
    魔術が当たり前に存在する世界での魔法大会。
    EDの出番は少なめですが、ストーリーにトリックがひとひねり効いていて、楽しめます。挿絵で金子一馬氏の絵がもっと入っているとうれしいのですが、章のはじめと巻頭カラーだけなのが残念です。

  • 一人の魔導大佐が巻き込まれる
    一連の城での事件。
    途中拷問を受けたりと災難ですな。

    そしてさりげなく、ロボットが出てきたり
    さらには前作のあの人が事件解決ちょっと前に
    出てきたりと驚きの連続です。

    犯人に関しては…
    きちんと驚くような設定になっていますね。
    ちゃんとミステリーとしての形式をとっています。

    ただ、前作よりは質では
    どうしても落ちてしまいます。
    残酷すぎなのです。

  • 事件シリーズの2作目
    私は「殺竜」→「海賊島」→「紫骸城」と読みましたが、自分は紫骸城より他の2作の方が好きです。
    今回はリスカッセは登場せず、EDとヒースロゥも脇役です。
    紫骸城で行われる魔道師の大会で、次々に謎の殺人事件がおこります。大会の審査員として呼ばれたフロス・フローレイド大佐と双子のミラル・キラルを中心に物語が進みます。

  • ストーリー自体は面白いです。
    連続殺人の様相や、アクの強い登場人物の言動など。
    ひとつの原因で、あれだけの死因を作りだすのにも感心しましたが、肝心のトリックはといえば、まあ、こういう話だから許容できるかな、と。
    発想は面白いけど、無理が多いですよね。
    「飲む」ことを忘れさせただけなら、どうして氷柱(=氷)を認識できなかったのか、とか。実際に、フローレイド大佐は水を認識していたし、実際に水を操る呪文を使っているわけですし。
    過剰反応にしても、そういう方向にはいかないだろ、と思いますし、そもそも血液には吐き気を催す成分があるから、「飲む」ことは不可能ですし。そんな小さな切り傷なんてちょっと舐めたら血は止まるので、そこから摂取すること自体無理だろう、とか。
    犯人にしても、水類を全部外に飛ばすようにしていたら、自分だって飲めないわけじゃないですか。それで母乳が出るかって言ったら怪しいところですよね。
    そもそも、作中でも何度も書かれているように「飲む」ことは本能に根ざしていることで、忘れるとか忘れないとかいう問題ではないと思うんですよ。
    まあこれは、発想勝ちというところでしょうか。
    最後にちらっと出てくるED、いいとこ取りな感じ。今回はシリアスですね、ミラル・キラルに比べると常識人に見えました。

  •  いやぁいまさらなんだけども。
     この「人の悪意」を利用した魔法ってのが、いいなぁ。
     ヒースロゥくんはいまんとここの巻限りの出番ですが、ぜひ再登場してほしい。

  •  実は上遠野小説の中で一番好き。雑誌掲載抜きでの単行本化しているものはほぼ拾っているが、2001年に本書が出てからというもの、自分の中での上遠野小説のベストはこの「紫骸城事件」になってしまった。

     何といってもトリックが素晴らしい。それに尽きると思う。

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著者プロフィール

第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。『ブギーポップは笑わない』ほかシリーズ著作多数。

「2019年 『ブギーポップ・オールマイティ ディジーがリジーを想うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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