麝香姫の恋文 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823877

感想・レビュー・書評

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  • 「素晴らしい! 完璧だよ、間宮くん」
    ーーーーー幻の青い薔薇の育種に成功したという富豪、神宮寺啓介のもとに、真に美しいものだけを狙う盗賊、「麝香姫」からの予告状、通称「麝香姫の恋文」が舞い込む。爽快感動物語。


    ガールミーツボーイであり、ガールミーツガール。『美貌の女怪盗が 薄幸の令嬢を救う!』の煽り文句のそのままなので悩まず読めてよかった。王道ストーリー。香水の文面がでると、どんな匂いなのかと想像が掻き立てられる。麝香姫の出自については、知りたくもあり、このままミステリアスなままでいてほしくもある……けど、続巻なし……か?

  • 昭和初期を舞台とした怪盗浪漫。

    麝香をしたためた犯行予告状に始まり、早変わりの変装、気球での脱出劇、仮面舞踏会に、名探偵の登場と、なんともレトロというか、大時代的というか、とにかく作者がこういう雰囲気が好きでたまらないってことは微笑ましく伝わってきました。ただ好きなだけではなく、当時の風俗についてちゃんと調べてて、そのちょっとした解説部分も興味深く読めました。

  • イラスト:波津 彬子

  • 美しい物のみを狙い、麝香の香りを付けた予告状を送りつける変装の名人の女怪盗と、探偵役の高校教師の対決を描いた怪盗物
    作者も書いているとおり、非常にベタベタな物語だが
    そのベタさは割とよい方にでている
    深読みだが、編集者はシリーズ物にしたいと思っていたんじゃないだろうか
    でていないと言うことは何らかの事情で思惑がはずれたのか…

    ただまぁ、ベタだからこそ単巻で価値があるとも言える

  • ムスクの香りをまとった予告状を送りつける、美しいものしかとらない怪盗淑女と、
    童顔の一高教授がメインキャラクター。
    怪盗淑女は「僕」とか言っちゃってなんだかアンバランスな感じをかもしだしてますが、
    いかなる理由で斯様な所業に及んでいるのでありましょうや?
    楽しげな予感がしまーすvv

    ブックデザイン / 熊谷 博人
    カバーデザイン / 城所 潤
    カバー&本文イラスト / 波津 彬子

  • 百合子という名前は狙っているに違いない。

  • 京極夏彦が激重だったので(笑)ライトな読み物が読みたくなりました。で、本屋さんに出かけてってふらふら立ち読みしていて見つけたのがこれ。京極堂に比べれば全然薄いし中身もライトなのでさらりさらさら……
    まぁ、内容は「麝香姫」を名乗る怪盗淑女と一高教授の間宮諷四郎氏の知恵比べ……てか紳士v.s.淑女な、昭和一桁時代のライバル物です。面白かった。
    女性のキャラクターは如何にも男性が好きそうな感じでしたが(ソフトな黒蜥蜴みたいな超美女怪盗と薄幸の美少女)男性陣はバッチ私好みでしたので問題無しです。うだつの上がらない風味童顔で眼鏡でへろへろしてる諷四郎氏が実は超エリートでハイパー頭脳の持ち主、でもどうにもほややんとして野に咲く雑草の花にしか見えない感じがなんともはや。麝香姫もこう、なんだ、超美女で最高の怪盗淑女なのにちょっと諷四郎氏に心惹かれ気味な辺りがこう、可愛くてなあ!溜まらんかったです。
    さらりと読める軽い読み物が欲しい時にはオススメー。
    あ、因みに一高って旧制高校の一高です。超エリート!

  • 殺人モノではなく怪盗モノです。麝香姫なる美人女怪盗と秀才教師間宮諷四郎との知恵比べ。推理を重んじた内容では無く(失礼w)ミステリ風味な恋愛モノとして楽しむのが正解?こう云う「追い追われ系」はもどかしくて爽やかで好きです。波津彬子のイラスト…漫画家さんの絵なので食わず嫌いが出そうですけども。

  • 波津彬子さんのイラストに惹かれて買ったのですが……うーん。
    装飾が多すぎて、せっかくの素材の味を損ねているような作品。
    キャラクターもそれなりに魅力的だし、ストーリーの狙いはいいのに。
    凝ろうとした割にあまり深くないトリックや、
    ひたすらに繰り返される視覚的な情景の描写などなど。
    もったいない。もっとキャラクターの内面を描いてくれればいいのに。
    これ原作にして、波津彬子さんが漫画にしたら、すごいいいんじゃないだろうか。

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著者プロフィール

1961年、東京都生まれ。立教大学卒業後、ドイツに留学。帰国後、大学講師として教鞭をとるかたわら、1998年に『魔大陸の鷹』でデビュー。その面白さに、田中芳樹氏、荒俣宏氏らがお墨付きを与えた。近著に『氷海のウラヌス』『書物審問』『天皇の代理人(エージェント)』などがある。

「2013年 『書物奏鳴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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