ソラチルサクハナ 薬屋探偵怪奇譚 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 700
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061825413

感想・レビュー・書評

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  • 「薬屋探偵」シリーズ続編。今度はリベザルが主役です。

    1人で生きていくために、感情を揺れ動かさずに生きているリべくんが切なくてたまらない。久々に秋くんに会った時に、わんわんと泣いてしまうとこなんかは、私もちょびっと泣いてしまった。

    ここから、また3人で暮らす日々が始まる。以前のように、無邪気ではいられないけれど。

    で。なんとなーく邪推なんですけど……秋くんはリベザルに会いに来たんじゃないかなーと。だって、秋くんなら自分が姿を現さなくても事件解決出来そうだし……。非売品のサービス本でも、何度も座木さんとリベザルを思い出していたし、座木さんは秋くんがいればそれで満足だけど、また3人で暮らしたかったのは秋くんのほうのなんじゃないかなあと。考えすぎかなあ。まあ、私にとって都合の良い妄想であることは確かですが(笑)。

  • 10月11日読了。

  • ファンタジー・ミステリシリーズ新章第1作

    読了日:2007.12.23
    分 類:長編
    ページ:254P
    価 格:860円
    発行日:2007年8月発行
    出版社:講談社ノベルス
    評 定:★★★


    ●作品データ●
    ----------------------------
    主人公 : リベザル
    語り口 : 3人称
    ジャンル : オカルトファンタジー
    対 象 : ヤングアダルト寄り
    雰囲気 : やや理屈っぽい
    結 末 : 明るい。序章終了
    オブジェ製作・撮影:たかせひとみ
    カバーデザイン:斉藤 昭 (Veia)
    ブックデザイン:熊谷 博人・釜津 典之
    ---------------------------

    ---【100字紹介】----------------------
    会社員の桐が怪しげなお札を盗んで以来、
    彼の同僚たちが次々と不可解な殺人事件に巻き込まれていく!
    妖怪雑事相談員リベザルが謎を追うが、
    深山木薬店を巻き込んでの惨事に発展…
    新シリーズ「薬屋探偵怪奇譚」第1作
    -----------------------------------------

    高里椎奈の「薬屋探偵」シリーズの新章スタート第1作です。

    前シリーズのラストで、深山木薬店を去っていった秋と座木。あとに残されたリベザルが、深山木薬店を継ぐ…というすじが、短編集の方で示されました。その後、どうなっていったのか…?それが本書。というわけで。前シリーズから、7年くらいあとの話。リベザルが主人公、かな。

    物語は、ちゃんと妖怪雑事相談員の跡を継いだリベザルが、とある人間からの依頼を受けるところから始まります。会社員である桐は、花見客を相手にスリを働いて遊んでいるのですが、最後にすった財布の中に入っていたのは、おさつではなく、おふだ。このおふだを持って以来、周りに不可解なことが頻発。妖怪だか霊だか、とにかく人ならざるものが関わっているのでは…、と危惧してリベザルの元へやってくるのです。早速調査に乗り出すリベザルですが、結局事態はエスカレートし、ついには桐の同僚達が次々と不可解な殺人事件に巻き込まれていきます。

    一応、新シリーズの第1作なので、独立してここから読み始めても可、のはずですが、前シリーズからの登場人物が意外に多いので、「誰だ、お前は!」になることを考えると、出来れば前シリーズには目を通している方が望ましいのでは、と思います。その方が、前のシリーズとは年月が離れていますから、キャラの成長によるギャップなどが楽しめますしね。

    一番大きなギャップが見られるのが冒頭のリベザルかも。そう、主人公であるリベザルが、かなりびっくりな変化を遂げています。何かリベザルが理屈っぽく推理してるし!そもそもにこりとも笑わないし!怒りもしないし!どうした、リベザル!?という感じ。語られない7年間の時間と空間が、現在の描写によってしっかりと滲み出ている、という寸法ですね。こうして、ラストの方に感情移入する準備が整うのです。

    しかし、止まらない事件…。途中で「リベザル、頑張れ!」と思わず叫びたくなるような。彼は彼なりに頑張ってきて、そして、最後まで頑張リ続けたけれど、やっぱり「あの人」にはまだまだ追いつけそうにもないですね。これからが楽しみな終わり方でした。

    それにしても、「おおお、このセリフいいなあ」という菜の花のツボな描写が多いです、この著者は。やっぱり波長が近いのかもしれません。これが全篇通してだと、なおいいのですけれどねー。まだムラがあるかな。ああ、それにしてもこのシリーズもこれから、楽しみですねえ。


    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★
    展開・結末 :★★★
    キャラクタ :★★★+
    独 自 性 :★★★
    読 後 感 :★★+
    ---------------------------------


    菜の花の一押しキャラ…リベザル

    「過去は変わらない。でも、今は過去ではありません。
     失敗した自覚があるのなら、忘れて活かさない方が冒涜です」(深山木 秋)

  • 薬屋新章、リベザル店長「深山木薬店 改 」に持ち込まれた事件。リベザルと一緒になって泣いてしまったよ~(T_T)

  • ”薬屋探偵怪奇譚”第一弾というか第0巻。
    掏った財布に入っていた紙切れは呪いのお札?会社員の桐がお札を盗んで以来、転落死、白薔薇が撒かれた殺人、死体消失と同僚が次々と不可解な事件に巻き込まれていく。深山木薬店改の店長リベザルは謎を解けるのか?

  • シリーズ2作目の「天上の羊 砂糖菓子の迷児」と一緒に図書館で借りる。

    薬屋シリーズは、高校のときに友達に薦められて、図書館で借りて全部読んだ・・・と思う;;
    「薬屋探偵妖綺談」シリーズから続く、「薬屋探偵怪奇譚」シリーズの1作目。
    あとがきによると、「〜妖綺談」のほうを知らなくても読めるようだ。ただ、ちょこちょこ出てくるから、知っていた方が面白いのかも。
    私は、読んだのがかなり前でほとんど覚えてなくて・・・・まぁ、うん。
    リベザルの性格が変わっていて、吃驚した。
    歌さんって何者?これから明かされていくのかな??それとももう出てきた話だっけ?やっぱり、前シリーズを読み直すべきか?;;

    「天上の羊〜」のほうで、ハッとした言葉。
    「名を得る事で個を識る。〜〜お前は馬鹿と名乗る事で馬鹿に甘んじた。(中略)馬鹿という小器に甘んじ、微温い安堵に浸かってここで朽ちるのか。下らない烙印、ちっぽけな枠、そうあり続ける事がお前の望みか」

  • 読みたい本。
    薬屋探偵怪奇譚シリーズ第1巻。

  • 前半のあまりに心を閉ざしたような、無理してるようなイベザルに読むのが辛かったけど秋がピザ屋さんになって出てきてからは・・・(笑)泣いてこそイベちゃん(はぁ〜〜と)座木、なにしたの?

  • リベザル店長第一弾!
    秋のいけずさがパワーアップしてるような…気もしないでも…ない…。
    私の大好きなあの人も出てきてくれたので、安心した。

  •  無理して頑張っているリベザルが痛々しいです。いろいろとまた謎な部分がでてきて気になります。<br>
     この巻でやっとこのシリーズを好きになれたかも。

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著者プロフィール

茨城県出身。芝浦工業大学工学部機械工学科卒業。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に、デビュー作を始めとする「薬屋探偵」シリーズ、「ドルチェ・ヴィスタ」シリーズ、「フェンネル大陸」シリーズ(以上、講談社)などがある。2019年5月に「うちの執事が言うことには」が映画化された。

「2023年 『雨宮兄弟の骨董事件簿 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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