神様ゲーム (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.71
  • (40)
  • (74)
  • (66)
  • (14)
  • (1)
本棚登録 : 495
感想 : 81
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828315

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 子供が題材のこの手のネタはあまり好みではないのだが、まあ引き込まれてしまった。ありがちなプロットに感じたものの、ページをめくらせる展開はさすが。

  • デビュー作から「賛否両論」「物議を醸す」と毎度言われ続けている著者、今回ほどその言葉が当てはまる作品はないんじゃないか。『翼ある闇』、『夏と冬の奏鳴曲』を凌ぐ曲者。

    途中反発を覚え、最後まで拭いきれずにいた違和感がスルリと繋がっていったのには、流石の一言だった。

    文体など確かに無理がある箇所は数え切れないのだけれども、麻耶ワールドは間違いなく炸裂。

    ラストの解釈は様々ありそう。ひとまずもう一度物語全体を疑ってみようかと思った。

  • 真相のわからなさ、小学生とは思えないような大人っぽさ等違和感はあったが、普通に読みやすく楽しめた。

  • トラウマ作品という帯に激しく納得。
    達観してる面白そうな神様設定の少年が出てるーなんて、軽い気持ちで読むもんじゃありませんね。
    推理せずに推理小説を読む私でもやっぱこの人犯人だったかなんて思った安易な脳みそに乾杯!ノータリンでした。完敗。
    ただ児童小説だというのには恐怖。さらっと短時間で勢いを落とすことなく読めますが、これは子どもが読んだらトラウマどころの騒ぎじゃないですよ、本当に。

    神様と少年のゲームだけじゃなく、神様を信じるかどうかの麻耶雄嵩先生との神様ゲームでもあることに感嘆。さすがです。

  • 後味の悪さが話題の本ということで読みはじめましたが、
    本当に後味が悪くて驚きました。
    そして、最後のどんでん返し。
    ミステリーというより、ホラーでした。
    「トイレにおける神様と小学生の交流の物語」
    とこの作品を説明した作者の悪意が素晴らしいです。

  • 問題作、トラウマ必至と言われていたためか、何故か衝動買いしてました。麻耶さんの読みやすい文体でさくさく読んでたのですが、きっと最後は驚かれるかと…。私はもう一度読もうと思います。麻耶さんのどんでん返し感は癖になりますね。

  • やっぱり少年向け文学のラストはブラックでなくちゃ!

  • 悔しい、途中でオチに気付いちゃった。気付かなければもっと面白かったのに・・・。って前言摘果。俺が気づいたのは所詮主人公止まりだ。面白いわ、これ・・・

  • ミステリ作品をそれほど読んでいなかった頃に単行本でこの作品に含まれる毒に衝撃を受け、それがきっかけで麻耶雄嵩氏の作品を少しずつ読んでいますが、ついにノベルス版が出たということで再読しました。
    前回は重要な所以外読み返さなかったので、今回は既に知っている真相の伏線を拾うことと記憶が薄れている部分の補完を目的に読み進めました。
    真犯人についての伏線は前回読み返した部分以外にはとくに見当たらず。しかし、作品中に散りばめられた毒が効きます。本当の●でない○○○、親友との決裂と仲が修復しないままの死別、友達の思い人が既に他の男と肉体関係を持っている可能性、自分の思い人も保護者と肉体関係を持っていたという真実、正義のヒーローの醜聞、戦隊ヒーロー作品に使われる子供に知ってほしくないようなネタ、etc……。
    著者コメントは嘘をついてはいませんが、神様とただの小学生である主人公の心の交流の結末は喜劇的であり悲劇的です。
    少年少女の成長において、立ちはだかる壁にぶつかって行き、はじき返されて乗り越えていくというプロセスがありますが、主人公・芳雄くんはぶつかる壁が巨大で硬過ぎました。この衝突による少年の心の変形が素敵です。
    子供の読ませたい作品。

  • オチやトリックの意外性もあって、意外に面白かった。しかし元がミステリーランドだから児童向けだったんだろうけど、それにしてはオチがダークすぎる気がする。いいのかなぁ…でもそこが面白かったんだけど。

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

麻耶雄嵩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×