さして重要でない一日 (講談社文庫 い 54-2)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061854321

感想・レビュー・書評

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  • 文学

  • 芥川賞マニアの友人の勧めで購入。

    二話集録されていて、一話目が文庫タイトルの『さして重要でない一日』、もう一つが『パパの伝説』。
    私としては、『さして重要でない一日』が★2
    『パパの伝説』が★3かなー。
    なので、2.5というスコアがあれば2.5にしたい。

    『さして重要でない一日』は、
    平凡さを精密に描く面白さ、
    会社という組織の奇妙さを喜劇として描く、
    等々解釈は成り立つんだろうけれど、
    私としては、まずは設定が好みではなかった。
    自分が働きたいと思わないタイプの会社の話って退屈。
    好みの問題なのかな、とは思う。

    でもやっぱりわざわざ描く意味がわからないの。
    でもって、いやこれはないよな、とも思うし。
    いやあるのか。そこが面白いのか?
    私にこれを勧めてくれた友人に理由を訊きたい。

    『パパの伝説』。
    同じ作家の作品、というのは理解できるのだけど、こちらは面白かった。
    なんとなく掴みどころがないのは同じだし、
    なんとなく誰も完全な悪人ではないのも同じ。
    違いは、でもこちらの登場人物はいろいろ問題だらけなのと、
    あと事件が起こるという点が決定的に違う。

    私はストーリーが欲しいのかもしれないな。
    所謂起承転結ってやつだ。

    でもどちらも上手いなーと思う。
    文章に浅薄な感じがなく、しっかりとした腕を感じる。

    好みさえ合えば、
    面白い作家なのはわかる気がする。

  • 文章が読みにくかった。表題作よりは「パパの伝説」の方が好きだ。なんだかわけがわからず煙にまかれた印象。面白さがわからず私には合わなかった。

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著者プロフィール

伊井直行(いいなおゆき)
1953年、宮崎県生まれ。83年「草のかんむり」で群像新人文学賞、89年『さして重要でない一日』で野間文芸新人賞、94年『進化の時計』で平林たい子文学賞、2001年『濁った激流にかかる橋』で読売文学賞受賞。他の著書に『お母さんの恋人』『青猫家族輾転録』『愛と癒しと殺人に欠けた小説集』『ポケットの中のレワニワ』『岩崎彌太郎「会社」の創造』『会社員とは何者か? ─会社員小説をめぐって』などがある。

「2016年 『尻尾と心臓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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