群青の湖 (講談社文庫 し 20-8)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061855519

作品紹介・あらすじ

琵琶湖のほとりにひとり嫁いできた瑞子は、旧家の重みと夫の背信から、幼い桜子をつれて生まれ育った四谷に戻る。かつて美しい染めや織りの技を競いあった仲間にむかえられ、瑞子は群青の湖の永遠の神秘を、その片鱗でもよいから一枚の布に止めたいと願うのだった。精魂をこめ格調高く織りあげた傑作長編。

感想・レビュー・書評

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  • ありそうでない。ガラスのような繊細さで、おとぎ話のようなお話に、キュンキュンした記憶がある。

  • 研究室で働いていた主人公が琵琶湖のほとりの旧家に嫁ぎ、夫に裏切られ…と紹介分にあったので
    ハードな内容を想像していたけど、琵琶湖周辺の自然描写、琵琶湖に感化されていく主人公
    昔話を読んでいるような感覚になった。ひたすら美しいお話です。

    夫の裏切りから自殺未遂、ただしその後主人公が意外ととんとん拍子に
    成功していくのでおとぎ話のようでもあります。普通もっと苦労するだろうと思わないでも
    ないけど、この小説なら、そんな展開も「あり」かな。

    琵琶湖のほとりの家で琵琶湖が舞台の本を読む、なかなか贅沢な時間を過ごしました。

  • 近江八幡などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

芝木好子(しばき・よしこ):1914-91年。戦後を代表する小説家の一人。生まれ育った東京下町への哀惜を託した文章で知られ、芸術と恋愛の相克に苦しむ女性の生き方を描いた小説に独自の境地を拓いた。芸術院会員。文化功労者。主な著書に、『青果の市』(1941年、芥川賞)、『湯葉』(1960年、女流文学者賞)、『夜の鶴』(1964年、小説新潮賞)、『青磁砧』(1972年、女流文学賞)、『隅田川暮色』(1984年、日本文学大賞)、『雪舞い』(1987年、毎日芸術賞)がある。

「2023年 『洲崎パラダイス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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