超電導ナイトクラブ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 363
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061856523

作品紹介・あらすじ

花の銀座の路地裏でボディビルダーのママが経営する小粋な「超電導ナイトクラブ」に集まるのはニュー・セラミックスや光ファイバー通信や生物工学の技術者たち、ハイテックなスノッブばかり。常識もモラルも軽くのりこえた彼らが夜毎くりひろげる支離滅裂な饗宴―――そしてデカダンスの終焉を予見する魅力の長編。

感想・レビュー・書評

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  • 龍さんの小説読んでたら現代の日本で生きるの余裕

  • 1991年12月10日第四刷 再読
    常識は無くてお金はある。教養は無くて高度な先進技術知識はある。そして全くモラルのない飲み仲間がその高度な知識を活用する変態的ブラックコメディ。作品内の無駄に多過ぎる理系先端情報を把握しきれず読み飛ばし気味。
    ストーリーはある様な無いような状態だけど、支離滅裂な依頼に高度な知識と技術をマシンガンの様に打ち込んむところが笑いどころ。

  • 2019.12.28 読了。

    まずタイトルに惹かれるよね。
    『超電導ナイトクラブ』。
    そして奇抜な表紙。
    んでもって書いているのが村上龍。
    気になるよね。

    ずっとなんとなく気になっていたものの、なかなか書店で見る機会がなかったので、見つけた時にほぼジャケ買いの感じで購入。

    まず、この作品の全てが独特。
    ある程度はリアルな感じなのに、途中からファンタジー?な展開になっていると思いきや、やはり現実的?
    なに読まされてるの?
    不思議なんだけど、最後はなんかほっこりしちゃって、なんやかんやで楽しめた。
    村上龍さんだからこそ書ける変態小説。

    映像化は確実に出来ないだろうけど、されたら面白そうだなぁ、と思う。

  • 坂東齢人(馳星周)「バンドーに訊け」で、村上龍「超電導ナイトクラブ」はハイテク用語SM文学思想嘘ごった煮にして中身はない、けど面白いといった趣旨の紹介を見かけて手に取る。3分の1ぐらいまでは面白く読んだが、カルロスが純愛プロジェクトにのめりこむあたりから、文章が疾走し、コビトのノノヤマが登場したあたりからは、完全に暴走して、読み込まずに流すかんじに。◆ハイテク技術者がつどう銀座のバーで、さまざまな変わった来客をある時は迎え入れ、ある時は追い返し。深刻な告白をさせて、その内容に興味を持ち解決を助けられるとわかれば、法を犯してでものりこんでいく、そもそもモラルなんか薬にもしたくない面々ではあるのだが。その繰り返しならこじんまりとまとまったかもだけど、話が地球規模にまでひろがると与太の与太性がより強調されてしまって、にぎったハンドルをはなしたくなうような心持ちに。以下備忘録。◆文学というのは落差がものすごい大きい断崖を行ったりきたりして刻印されたサムシングによって書かれるものなのです◆道徳と常識と教育は人類が生んだ三悪ですとニーチェが言ったようにそれは嘘なんです。◆まるでマラルメのソネットのように完璧な一日でした◆「超電導ナイトクラブ」では常連の仲間入りをするにあたって新しい客はどういうわけか必ず深刻な告白をするのだ。◆「二十一世紀へ向けてすべての哲学・宗教が純愛へ向けて収斂していくのは間違いありません」◆ミシマでも花道でも一流のスシ屋でも共通していることは、内に厳しく、外に甘いということなんだ

  • テクノロジーからリビドーを守る先端技術技術者たち、レプリカントの女の子と筋肉隆々のママ。倒錯した者たちしか集まらないバーで、夜な夜なまるで夢と現実のあわいのような出来事が起こる。その出来事の信じがたさは、彼らの具体的個人史や人物分析によって妙な説得力を帯びている。驚異が起こるリミナルスペースとしてのバーカウンター、そこで起こったこと、語られたことは、小説という空間に残された可能性であるように思う。

  • 情報量はものすごいが、ストーリーはつまらなかった。

  • ごめんね、もっといい本オススメすれば良かったね。コインロッカーベイビーズは本当にいい本だから、いつか読んで欲しいな!

  • 楽しそうなバーだなー。

  • ハイテクを変態行為に使う登場人物達がとても魅力的。
    前半はおバカで面白いけど、後半は話が意味不明でつらい。

  • よくわかんないけど、面白い、そんな作品。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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