- Amazon.co.jp ・本 (680ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061856943
作品紹介・あらすじ
さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名探偵・御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めた。本格ミステリーの騎手が全力投球する傑作。
さらし首の名所暗闇坂にそそり立つ樹齢2千年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ?近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とはなにか?信じられぬ怪事件の数々に名探偵御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨をきわめた。本格の旗手が全力投球する傑作。
感想・レビュー・書評
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読み応えのある作品だった。
解説にもあったが、旅行・食事・音楽等色んな側面からキャラクターを知れて、深みが出たのが良かった。御手洗、石岡君、特にレオナは最初と比べてすごく素敵なキャラになったと思う。
トリックより人物が魅力的にうつる作品として、印象的だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
御手洗シリーズ6作目。
レオナ初登場。
彼女の一家が巻き込まれる。
性癖や気質は治そうと本気で取り組まないと治せないよなぁ。
今後レオナはどう物語に絡んでくるのか楽しみです。 -
面白くてこれも結構一気に読んじゃいました
冒頭のスコットランドの怪奇小説とも思える話から始まり、大楠の怖い伝説などグロくて伝奇的な部分が多くてそういうのが大好きな私にはたまりませんでした
それらが最後には見事に繋がってくるのがすごいと思った
でも、殺人のトリックは完璧にではなかったですがうっすらとはわかりました
巨人の家なんかも見てすぐピンときたし
でも、動機とかペイン氏については「なるほど」と思うところもあって結果的にはすごく面白かったです
個人的にツボだったのは石岡くんにいい景色を見せたいために電車に乗る御手洗さんや、パンを持ったままかけだしてしまう石岡くん
お互いを大事にしてるんだなあと -
大胆なトリックと、おどろおどろしい空気感。懐かしの新本格だ。
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さらし首の名所・暗闇坂にそそり立つ樹齢2000年の大楠。この巨木が次々に人間を呑み込んだ? 近寄る人間たちを狂気に駆り立てる大楠の謎とは何か? 信じられぬ怪事件の数々に名探偵・御手洗潔が挑戦する。だが真相に迫る御手洗も恐怖にふるえるほど、事件は凄惨を極めた。本格ミステリーの騎手が全力投球する傑作。
正直、ミステリーというか小説であった。トリックに注目が集まるが、トリック自体は大したことはないと感じた。
御手洗の活躍と捉えてみるとなかなかの作品でした。
レオナはまた登場するのかなど、期待する部分もある。 -
これだけの奇想天外な複数のエピソード、事件、トリックを全て辻褄を合わせ、結びつけたのには驚いた。長い話だけどスピードもバランスも良いので飽きずに読了しました。御手洗潔ものは独特の雰囲気、内容で好みは分かれるでしょうが、作者の力の入れようが伝わる力作と思いました。
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まず題名からして横溝正史へのオマージュという感じだし、ジェイムズ・ペインの地下室は明らかに乱歩のエログロ趣味を意識したもの。
この作品を以ってして島田氏は本格の巨匠として名を残すことに挑戦したのか?
そうだとすればこの一作が未来永劫読み継がれていく名作だとは思わないが、面白かったのは事実。
しかしメインのトリックが大掛かりであればあるほど、陳腐な印象を受けるのが現代の本格である。その一点のみで五ツ星をつけられないのがどうにも勿体無い。