- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061857209
感想・レビュー・書評
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出久根氏の人柄も作品も、本を読むのも好き。
ただ、所謂古書の世界には、怖くて飛び込めない。経済的理由も大きいが、底なし沼のように抜け出せない気がする。当分は、文庫で満足します。
この作品集も、渋いお話がいっぱいで、中々いい。読書の方法(姿勢)が似ているのが、嬉しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古書店に出入りする人びとは、それぞれの人生の片鱗や新たな発見を店内に佇む書籍に求める。そこに悲喜交交な場面に遭遇する古書店主である筆者の視線と言葉が積み重なっていく。どこに私たちの居場所があるのか、それは人に決められるポジションではなく、自身の心の流動なのだ。ふらついていい、その心情の移ろいこそ素晴らしき人生ではないか。カッコよさや華やかのような瞬間はなくてもいい、そこがゴールでは決してない。
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古本屋さんの主人が古本にまつわるエピソードを書き綴ったエッセイ集。
街に古本屋は中々入るのは敷居が高いけど、これを読んでちょっと興味が出て来た。 -
★この後、数年分(1994年後半から2005年位まで)の読書記録が不明
おそらくこの年は広島に帰らされて会社のマンション住まいを
しばらくしていた様な気がする -
古本屋となって32年。中学を卒えて上京し、店員から自分の店を開きこの道一筋で集めた古書をめぐる珍談奇談の数々を、奇妙な客との交流で知った人生のほろ苦い味で仕上げてみました。貴書発掘のドラマから万引、美少女、臨終の書……読書好きに必ず喜んでもらえる講談社エッセイ賞受賞の名文随筆集。(表紙裏)
本及び古本屋に関する様々な軽重が、さらさらと穏やかなタッチで続けられている。一話につき長くても3頁という短さも読みやすさの一因か。
安定して面白く、楽しいエッセイ集として、出久根さんの本は続けて買い続けたい。 -
再読。
本、古書にまつわる悲喜こもごもが読んでいて楽しい。
切なくもほっこりする「パパに聞く」が一番の好み。
本好きにはオススメかな。 -
本の小話。読書が好きになる。
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1ページほどで終わる古本屋小話が収録されている。
感心したり、切ない話も。 -
古本屋のうんちく集。
表紙のように寝る前読むのに最適。 -
古本屋の話であります。
本書でも少しふれてゐますが、近年の古本屋といへば、新刊書店みたいに明るいチェーン店が主流のやうですね。
チェーン店なので、買取の作業や値付けなども標準化・単純化されてゐます。
その名を聞けば誰でも知つてゐるブック○フといふ店は、ある期間売れないものは問答無用で100円コーナーへ移動するみたいですね。
私もたまに店に入つてみますが、高価な専門書とかが100円で販売されてゐるのを見ると、複雑な思ひがします。
井狩春男さん(取次ぎの鈴木書店の人)によると、専門の古書店の人がブッ○オフに「仕入れ」に行くさうです。
出久根達郎さんは古本屋のあるじ兼小説家であります。
本書にも、古本屋をめぐるさまざまな話が、数へてみたら150篇以上収録されてゐます。
一篇一篇は短いのですが、よくこれだけ話の種があるものだと感心します。
本や人に対して関心が高くなければ、かうはいきますまい。
その姿勢と文才が相まつて、名作エッセイ集が生まれたのであります。
余程のへそ曲がりか、極端な本嫌ひでなければ、きつと満足できる内容であると申せませう。
http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-87.html -
確かにウンチクではあるけれど、あまり前向きじゃないし読んでも元気にはならない。現実はきびしいということか。
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古書店を営む著者ならではの古本にまつわる話の数々。
初っ端が子供たちに古本は不潔だからと言われ返品されるエピソードで、この本の好さを確信した。
古本屋の酸いも甘いも書かれているが、それでも読んでいくうちに古本屋に惹かれてゆく。 -
ご存じ古本屋主人の名エッセイ集。少し軽いエッセイを読みたいと手にとったのですが、うーん、100以上ある単文がそれぞれ軽そうに見えて渋みのあるエピソードで読み飛ばすことができず、時間がかかってしまいました。
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まじめすぎて疲れる
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著書を読んでいると
出久根さんはやさしい人なんだろうなぁと感じます。
新聞の人生相談の回答者として、その存在を知ってから
本を書かれていることを知りました。
出久根さんの著書を読んでいると
懐かしく、やさしい空気感に包まれます。