白兎・苦いお茶・無門庵 (講談社文芸文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061963122

感想・レビュー・書評

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  • さつま揚げは美味い。
    だからといってさつま揚げの行商はまあ儲からないだろう。
    しかし木山捷平という男はそれをやる。
    それゆえ木山捷平の小説は面白い。
    2011年に復刊したこの短篇集は老境に入ってからの切なくも何か愉快な心境が綴られている。
    以前木山捷平の小説を『つげ義春的』と自分は評したのだけど、そのままの感想をまたしても抱いた。
    市井の平凡で間抜けな生活が感じられる。
    その絶妙なゆるさが好きだ。
    また個人的にこの作家が優れている点として、植物に詳しくその描写を丹念にしているということが挙げられる。
    面白い作家は自然に明るくない読み手にも飽きさせずに植物を描くように思う。
    講談社文芸文庫から出ている作品は半分くらいが絶版になっているが、是非マーケットプレイスなどを利用してコンプリートしたいところだ。

  • 『苦いお茶』がすきだなあ。

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著者プロフィール

木山捷平(1904.3.26~1968.8.23) 小説家。岡山県生まれ。1929年、詩集『野』を自費出版。33年、太宰治等と「海豹」創刊。34年、「青い花」同人。39年、最初の作品集『抑制の日』を刊行。44年、満州国農地開発公社嘱託として長春に赴き、45年8月、現地で応召。敗戦後長春で難民となる。この間の経緯は『耳学問』『大陸の細道』(芸術選奨)『長春五馬路』等に書かれる。96年、木山捷平文学賞創設。著書は他に『苦いお茶』『茶の木』『去年今年』『木山捷平全集』全8巻(講談社)など。

「2016年 『酔いざめ日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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