ワインズバーグ・オハイオ (講談社文芸文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061975736

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパ文学から離れて、土着派のマーク・トウェインなどと併せて、アメリカ文学として独立した画期的作品。後走者のヘミングウエイ、フォークナーなどに多大な影響を与えた。オハイオ州ワインズバーグ・オハイオという町を設定して、そこに住む人々の生活、精神の内面を描き、現代人の孤独や不安といった現代文学の主要テーマをアメリカ的背景のもとにとりこんだ。全体は22篇の短篇で構成。

感想・レビュー・書評

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  • オハイオの田舎町の、どこかねじれた孤独な人たちを描いた短編集。町の人がみな顔見知りのような田舎町でも、友だちがいない人はいない。ずっといない。外は寒くてただただ広い。こんなにもひとりぼっちなままで死ぬまで生きないといけないのか、神様が自殺を禁じるのもわかるなあという気持ちになった。

    未来のほうから光が差してくるような「タンディ」「ものがわかる」がよかった。「ものがわかる」のふたりが感じたことも、その夜限りのまたたきのようなものなのだろうと、一冊を読み通した後には思わざるを得ない。でもその夜にはたしかにそこにあったのだし、後にそれを思い出せるのならばよしとすべきことなのだろう。

  • 最初はつまらない話だと思った。
    一つ一つはパッとしない人のパットしない話。それが集まって、気がつくと引き込まれる群像劇になっていた。

  • オハイオ州ワインズバーグという架空の田舎町に住む、貧しく孤独な人々の話を集めた短編集。酷すぎて笑ってしまうこともあるけも、本当に孤独な人はそういう奇妙な行動をすることもあるかもな、と思う。
    「一人の人間が一つの真実を自分のものにして、これこそわが真実といって、それにもとづいて自分の人生を生きようとするとたんに、彼はグロテスクな人間に化してしまい、彼が抱きしめている真実も虚偽になってしまう」

  • 津村の読み直し世界文学の1冊。オハイオ州のワインズバーグという町でのひとりひとりの人生を描いたものである。最後にジョージ・ウィラードが駅から列車に乗って町を出ていく場面で終わっている。当時の北米の町の様子がよくわかるであろう。地図もあった。

  • 最愛のアメリカ文学作品
    アメリカのチェーホフと位置付けられておりまさしくロシア文学的
    英文も解りやすいので英文学専攻なら読んでほしい
    「グロテスク」の真の意味を知った

  • 文学

  • アメリカの架空の町ワインズバーグを舞台に繰り広げられる群像劇.人間をギリギリまで突き詰めた最奥をかいま見るかのような物語.優柔不断な主人公の彷徨う姿に青春を感じた.ただ,訳がもう一つで,スッキリ頭に入ってこなかった.

  • サロイヤン「人間喜劇」的。

  • 南北戦争から何十年とかいう時代と思うとかなりの昔を想像してしまうが、出てくる人物像が全てとは言わないが、非常に現代的であることに驚かされる。少年愛の教師とか、露出狂の女とか、何だかカルトっぽい原理主義者とか。さすがは変態先進国。

  • 本当は、『なぜなのか私はは知りたい』がよんでみたい。
    外山滋比古『本を読む本』に紹介があったから。

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