使徒教父文書 (講談社文芸文庫)

制作 : 荒井 献 
  • 講談社
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本棚登録 : 53
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (486ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061976078

作品紹介・あらすじ

教会史上、正典につぐ地位を占めてきた諸文書。古代キリスト教会で評価の高かった「十二使徒の教訓」、黙示文学の形式で書かれた「ヘルマスの牧者」の他、「バルナバの手紙」「クレメンスの手紙」「イグナティオスの手紙」「ポリュカルポスの殉教」など十篇を学問的に原典から訳した、新約聖書の世界の全体像を把握するために必読の書。

感想・レビュー・書評

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  • キリスト教文献の中でも、新約聖書と護教的な教父文書の中間あたりの年代(1世紀末~2世紀)で執筆されていて、伝統的に言えば「使徒の弟子」によって執筆されて権威があったものが「使徒教父文書」となるらしいが、その邦訳をまとめて文庫で読めるというめちゃくちゃありがたい本。他の教父文書読もうと思って調べたら邦訳本あたりまえに高くてまともに売ってないので辛くて、ほんとうにありがたさを噛みしめている。
    殉教したイグナティオスの手紙で刑執行から救い出そうとする人たちを必死に止めて「むしろ野獣どもをけしかけてやります」みたいに息巻いているのとか、「ヘルマスの牧者」の情けないヘルマスと聖霊の掛け合いが面白かった。

  • 十二使徒の教訓(佐竹明訳)◆バルナバの手紙(佐竹明訳)◆クレメンスの手紙(小河陽訳)◆イグナテイオスの手紙(八木誠一訳)◆ポリュカルポスの手紙(田川建三訳)◆ポリュカルポスの殉教(田川建三訳)◆パピアスの断片(佐竹明訳)◆ディオグネートスへの手紙(佐竹明訳)◆ヘルマスの牧者(荒井献訳)
    解説;荒井献

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著者プロフィール

あらい・ささぐ氏は、1930年生まれ。東京大学教養学部、同大学院西洋古典学専攻を経てドイツ・エアランゲン大学で神学博士を取得。原始キリスト教史・グノーシス研究に開拓的な業績がある。現在、東京大学および恵泉女学園大学名誉教授、日本学士院会員。著書『荒井献著作集』(全10巻+別巻、岩波書店)、『使徒行伝』上中下(新教出版社、現代新約注解全書)ほか多数。

「2018年 『キリスト教の再定義のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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