アトポス

著者 :
  • 講談社
3.61
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本棚登録 : 149
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (830ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062067362

作品紹介・あらすじ

その「怪物」は体中にボロをまとい、ボロから突き出した両手は黒い枯れ枝のように痩せていた。頭には頭髪が一本もなく、顔は真っ赤に血で爛れていた。名探偵御手洗潔シリーズ。

感想・レビュー・書評

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  • 830P。分厚い。
    死海の殺人に入るまでの描写がグロくてしんどい。
    アトポスの意味を調べずに読み進めてよかった。

    しばらくはあっさりしたものを読みたい笑

  • 2022.07.11 図書館

  • 再読。
    レオナ、ハリウッドで活躍中。
    エリザベート・バートリの話は長く、昔読んだ青池保子が表紙を描いた本より濃厚。でも前振り。
    1930年代あたりの魔都上海の人魚。
    ハリウッドに現れる奇形と赤ちゃん連続猟奇殺人事件。
    レオナたちはサロメ撮影のため、死海へ。そこで関係者が次々殺られる。疑いをかけられるレオナ。ドラッグまみれだし。
    御手洗は馬に乗って登場。解決。
    アトピーが出た頃の話。この頃は、アトピーだの公害病だの明るい未来が想像できない出来事が多かった。
    厚い本だけのことはある。

  • 本当に長いプロローグを読み終えるのにかなりかかりましたが、あまりにホラーちっくな内容に気分が悪くなること請け合いです。それに続くレオナのわけのわからん行動に振り回され、ようやく御手洗が出てきたときにはまさに謎解き早く!という感じでテンション上がりました。
    白馬に乗って現れるとか、女性ファンのためですか。
    どうもレオナを思い浮かべようとすると、菜々緒がイメージされます。
    まさかアトポスがそういう意味だったとは、という感じでした。

  • ちょっとした筋トレになるぐらいは重たい、こいつは凄い本だ。
    長すぎて御手洗潔が出てきただけでテンションが上がった。トリックはおおよそ辺りがつくけれども詳細は絶対にわからんやろうという感じの作品。
    まぁ、あんまり本読んでないからだと思うが、ミステリーって読者目線でも謎が解けるものかと思っていた。

  • 御手洗シリーズ。
    「長い前奏」の名の通り前奏だけで300ページ超え。長!でも内容が面白かったので苦にはなりませんでした。前半は完全にホラーです。
    前回の「眩暈」で御手洗の狂人っぷりが医者呼んでこいレベルに進化してましたが、今回のレオナがもはやマジキチすぎて御手洗のズールー族の踊りですら霞む勢いでした。この二人どんどん進化していく…変な方向へ。
    そして御手洗が白馬に乗って登場したときは思わず吹きました。
    ヒーローは遅れてやってくるとはまさにこのこと、颯爽と現れて絶体絶命のピンチを救ってくれる御手洗はレオナにとったら白馬の王子様そのものかもしれませんね。
    快刀乱麻を断つごとく謎を解明していく様は痛快でした。前奏のアレがラストのアレに繋がるとは予想外でした。レオナの行動など謎に思うところもあったんですけど、もう力技でねじ伏せられて、読み終わった後は「ああ面白かった」と言える本でした。

    レオナはエキセントリック過ぎるところがあるけど、やはり嫌いになれない。一途に御手洗を想うところが可愛い。そしてぶれない御手洗もいい。

  • 前にも読んだことがあるのだけれど、やはり赤い顔っていうのが前回同様おそろしかった。建物のトリックやプロペラの意味は覚えていたけれど、当時は胎盤エキスとかプラセンタになんの興味もなかったので、島田氏は随分前からそんな美容のことを知ってたんだ!と驚いた。しかし、御手洗さんが馬で去って行くのに対して、監督とレオナさんが「待っているから」的なことを呼びかけるシーンはまるで、走れメロスだなと思ってしまった。上海の人魚、ハリウッドの嬰児殺し、ドラック、吸血鬼、戦争と盛りだくさんの内容をつなげているのが見事である。上海のくだりはなくてもいいような気もしたけれど、東洋と西洋、白人至上主義への否を唱えるためにはやはり必要だったのかな。今回は石岡さんが出てこなかったので、かけあいもなく、間違った推理のおっちょこちょいな披露もなく、ちょっとさみしかったなあ。しかし、この長さで、話の絡まり具合からすると、石岡さんの出番はやはりないのかな。

  •  あまりの長大さとスケールの大きさに、途中で謎解きを放棄した。
     しかし、エリザベートを見つめていた理由が、ラリっていたための意味不明な行動ってのはないんじゃないか。
     著者の自説である主張も記されていたが、それはこの物語にとって必要不可欠なものではなかったのではないかとも思えた。

  • 御手洗シリーズ。重い。箱の装丁がまたその重々しさを増していて好きです。内容はまたどこかへ飛んでいってしまったような感じでした。

  • 2006.4読了
    御手洗潔シリーズ。
    ハリウッドで起こった乳児連続連れ去り事件。連れ去る時にあわられた謎の怪物。
    死海に面する砂漠地帯で映画「サロメ」の収録をする松崎レオナに疑いが・・。
    ◎初版のハードカバーを読み紹介したかったので画像が無くて残念っ。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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