- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062101134
感想・レビュー・書評
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さとうまきこ作品でも人気があるらしいので、期待して読む。
90年代後半、小6のぼくと親友のユーリ(小学生女子からすごくモテませんか、この少年。アッサリさっぱりしてるし、スポーツ万能だし、主人公には優しいし、めちゃくちゃ可愛いぞ)。
ある日、駅の掲示板に不思議な書き込みを見つけ、そのカウントダウンが毎日続いていることに気づく。
主人公とユーリは相手もわからないまま、それを書いた人間と少しずつ対決していくことに。
引きこもり且つ断食まで始めた兄ちゃんを抱えて、主人公の家族はパンク状態。
学校でも掲示板がキッカケでクラスメイトたちや教師たちの間にさざなみが起こる。
ぼくは、ユーリとの夜間パトロールに救いを持つ。
その中で、少年たちのよるべない心、成長への不安と緊張、社会、学校、家族。恋、友情、諍い。
ラストで、ついに2人は犯人と対峙する。
そこに大きな仕掛けがあるわけではなく、いろんな問題が解決するわけでもない。
それでも主人公は前を向き、朝を迎えるこのラストに、多くの子供達が救われてきたのは間違いない。
明るい朝。涙が出そうだ。
それにしても、ユーリくんの魅力的なこと笑。
読んでニヤニヤ、萌え萌えしました。お母さんとの会話もかわいいな。
私が子供の頃に読んださとう作品(ミステリーシリーズ)の、モロくんと主人公の関係を思い出した。
小学生なのに、わりとお金を持たされていて自由度の高い生活をしているのも、イメージが重なる。
当時、田舎で、お金を全然持たされない子供だった私には、それも羨ましかった。
つくづくさとうさんは、罪作りな作家である。笑
本作は、今の子供が読むには分かりにくいところがあるかもしれない。
(私も「サンマ」が何かわからなかったけど、連続じゃんけん勝負のことかな。)
家の電話で連絡を取り合う小学生、ミレニアム、時間制で消されていく駅の掲示板、パフィー、宇多田ヒカル。
それでも思春期の入口のこの気持ちは変わらない。
今の子供たちには、知らない言葉は親に聞いて軽く調べつつ、雰囲気を想像して読んでもらえたらいいなあ。
引きこもりの問題が作品に占めるウエイトがけっこう大きい本作。本人だけでなく、親、兄弟からのそれぞれの視点も大事に書かれている。
このおにいちゃんだけでなく、主人公のクラスメイトにもいる引きこもり。
今はさらに増えているだろうな。
最後に、本作に流れる主題歌のような、ワラワンダフォーワー。
こんなふうに、子供に向かって、人生はすばらしい、と大人がそばで歌ってあげられたら、本当に素晴らしいことだね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小学校の時にコレに出会って良かった.
世界が変わった気ぃした. -
二人の男の子が駅の伝言板に書かれた謎のメッセージ。
世界消滅に立ち向かう為、地球防衛軍を結成するお話。
周りや自分の生活を変えるだけでも大変なのに、
自分達だけで世界を救うために何が出来るのか。
冒険心をくすぐられるような、でも少し不安な感情が共感できる主人公たちと同じ年代の子供に是非読んでもらいたい。 -
さとうまきこさんとの出会いの一冊。といっても、このひとの作品はそれほど読んではいないのだけど。
現代が舞台のお話。兄との関係、友人との関係、駅の伝言板でのみつながっている誰か。とりわけ感銘や衝撃を受けたわけではなかったのに、なぜか後々まで記憶に残っていた。この年齢の頃の、不安定さや敏感な感受性がとてもうまく描かれているとは思うのだけど。 -
中1の時に図書室で見つけたこの本。
駅の伝言板に書かれた書き込みから、地球防衛軍が結成されます。
テンポ良く読めて、読んでて飽きない。
何度も読みたくなります。
ゲーセンとか結構身近な感じもしますし。
ユーリくんに惚れた← -
サッチモさんの「It's a wonderful world」を知ったきっかけの本です。それまで知らなかった、って方が寧ろハズい...
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「2000年10月2日世界は終わる」小学6年生2人組が見つけた駅の伝言板の不思議な文章。1日1日世界消滅へのカウントダウンは続いていく。一体誰が、何の目的で?!10月2日にいったい何が?!男の子二人の冒険が始まる。テンポよく読める児童書です。小学生時代にこういう本を読むと、本を読むって楽しいんだな、ってことがわかると思うんだよなぁ。
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「What A Wonderful World」