脳男

著者 : 首藤瓜於

• 講談社 (2000年9月1日発売)

感想・レビュー・書評

[みずさんの感想 · 2012年9月23日]

映画化ということで興味を持った。

思ったよりスイスイ読めちゃったな。
途中から勢いに乗って一気に最後まで行けました。

鈴木一郎、気になるやつだ。
映画も気になる。

[深雪さんの感想 · 2012年8月5日]

映画「人間失格」で生田斗真くんに魅了されてしまった私。
彼で映画化されると耳にし読書！（映画を観るかどうかは不明）

読了して・・・一冊では物足りない！
まず著者が第一に自ら指摘をしているが、二作目を早く手にしたい。

言葉と云うものの可能性。
人間の酷く曖昧な善悪。
必要と不必要から無意識を得た脳男（自称・鈴木）の過去も充分魅了されるが、成長過程が気になる。

この一作だけだったら、鈴木は脳男の必要はない。
単なる無口で表情に乏しい男で充分だと思ってしまう。
特にラストの返しを読んでしまうと・・・。

[Chieさんの感想 · 2012年7月1日]

　爆弾犯・緑川紀尚（みどりかわのりひさ）のアジトに踏み込んだ際に一緒にいた謎の男・鈴木一郎。共犯とみられて逮捕されたが、それならなぜ爆弾から警察をかばうような仕草を見せ、緑川を攻撃するような態度をとっていたのか、茶屋警部は疑問に思う。また、鈴木の精神鑑定を担当することになった鷲谷真梨子（わしやまりこ）もまた、鈴木に異常なものを感じていた。彼には感情が無い？人の感情を理解することもできていない？

　続編が出ているということを最近知ったのと、生田斗真くん主演で映画化されるとのことで再読。全然覚えていなかったけど、こんなにも続編へのフラグを立てた状態で終わってたのね。設定と、鈴木一郎の（ダーク？）ヒーローぶりには魅かれたし、他にもきになるキャラはちょこちょこ出てきていたけれど、謎と思われるものはほとんど解決されていない状態。感情を取り戻しているのはほぼ確実と思われる鈴木一郎だが、今作では逃げ切ってしまい、完全解明ならず。茶屋警部、鷲谷先生の次作での活躍に期待。

[shogun-connectさんの感想 · 2012年5月19日]

個人的には好きな作品です。スピード感がある文章が好印象(*･∀･)続編があるようだけど見つけたら買いたいと思います(･∀･)/

[kinshowさんの感想 · 2011年12月5日]

　乱歩賞受賞作だけどミステリ性は薄い。一人の異常でありながら凄まじい能力を持つ男を中心として話が進む。レーザー網（？）のようなものを、触れる事無くクリアしていく終盤のシーンが圧巻だった。

[bookjiroさんの感想 · 2011年10月22日]

表紙にタイトルがでかく書いてあります。
続編を読もうかな。どうしようかな。

[watcher8さんの感想 · 2011年8月29日]

　この作家の本は、「刑事のはらわた」というのを先に読んでいた。この本(脳男)がデビュー作のようだ。脳男の方が数段おもしろかった。タイトルを見て、いったいどんな男が出てくるのだろうと思っていたが、期待に違わぬおもしろい男だ。

　茶屋という刑事も、精神科医の鷲谷先生もいい味出している。
読んでいるうちに、犯人はいったいどこ行ってるんだ？と思っていたが、その点もぬかりはない。楽しませてもらった。

　続編「指し手の顔-脳男2」も出ているようなので、こっちも読んでみないとね。楽しみがまた増えた。

[ばなさんの感想 · 2011年5月25日]

かなり昔に一度読んで、強烈な印象を受けました。脳男の生い立ちと黙示録に添った犯罪のことはけっこう記憶に残ってた。改めて読んでも、鈴木（？）のキャラクターは秀逸。でも、思っていたより爆弾犯の犯罪は凡庸だったかも。そこを脳男のミステリーと、茶屋と真梨子のキャラががっしり補っている感じ。真梨との最後のシーンがないと、感情なしの主人公にあまりシンパシーを感じられずに終わってしまうかも。

[k10bookさんの感想 · 2011年4月12日]

感情は枷。

[yasucrayonさんの感想 · 2011年4月3日]

感情のない男という着想は面白いが、過去が先天性のもので、あまり理由付けとしては面白くなかった。

著者プロフィール

1956年栃木県生まれ、上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、2000年に『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。他著に『事故係　生稲昇太の多感』『刑事の墓場』『指し手の顔　脳男２』『刑事のはらわた』『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』がある。


「2021年 『ブックキーパー　脳男』 で使われていた紹介文から引用しています。」