熱氷

著者 :
  • 講談社
3.35
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本棚登録 : 108
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062114417

作品紹介・あらすじ

最愛の姉の、突然の訃報。悲しみに沈み、カナダから帰国した男を待っていたのは、姉がこの世に残した、たった一人の甥の誘拐だった。甥の解放の条件は、ある「仕事」-。男たちの愛と憎しみが、犯罪を加速させる。熱く、激しい闘いの三日間。注目の大型作家、待望の長編エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • 良かった。
    お姉さんが生きていたら、なお、良かった。

    後日、購入。これから再読します。

  • 2003年2月13日読了。以下、過去の日記から抜粋。

    今回の作品は一風変わって、姉弟愛が主題。
    ものすごく仲がいいのに血が繋がっていない姉弟(つか、従兄弟)の
    終生変わることがなかった愛情を主軸に据えつつ、
    その姉弟に連なるさまざまな人間のさまざまな事件が描かれる。
    メインは亡姉の置き形見である甥が誘拐されてしまったのを、
    弟が救おうと奮闘する物語で、そこに数年前の事件が絡む。
    今作品、たった三日間の攻防戦を描いているだけなのに、
    ものすごく長い三日間に感じる。途切れない緊迫感。

    しかも、顛末が切ないし、やりきれない。
    同じ姉と弟という立場にいるから、ますます感情移入。
    私達は決して仲がいい姉弟ではないけれど、
    弟が土壇場で頼ってくるのは親ではなく、私であるし、
    私もきっとナンダカンダで弟の味方であり続けるだろう。
    だって、姉弟だから。
    血が繋がっているから、という一般的な常識以上に、
    そういうものなんだと細胞が覚えている。
    姉弟なんて、本当はそれぐらい単純な関係であるはずなのにね。
    野卑な好奇心に満ちた世間は、時として信じられないぐらい酷い。

  • 図書館より拝借。

    氷山しか狙わないハンターが姉が遺したもののために奔走する話。
    双子がかわいい。

  • この人の作品は、ものすごく人間くさいのが特徴かな

    最愛の姉が遺したひとり息子が浚われた。
    要求は、首相を狙撃すること

    今回の作品は、前半人が多すぎて、まとまりがない感じだったけど
    ラストスパートは「さすが」って感じでした。
    とくに、美しき双子の兄妹
    スワローとグースが魅力的♪

  • <I>俺は、人は撃たない。撃つのは氷だけ――そう決めている。<BR>
    人気絶頂の現総理の元に脅迫状が届く。姿を見せない脅迫犯と氷山ハンターの男、3日間の息詰まる攻防。 注目の大型作家、待望の長編エンターテインメント!<BR>
    最愛の姉の、突然の訃報。<BR>
    悲しみに沈み、カナダから帰国した男を待っていたのは、姉がこの世に残した、たった1人の甥の誘拐だった。甥の解放の条件は、ある「仕事」――。<BR>
    男たちの愛と憎しみが、犯罪を加速させる。熱く、激しい闘いの3日間。</I><BR>
    おもしろかったけれど、やはり鉱物シリーズの方が好きなのでついあちらと比較してしまいます。キャラクターも魅力的なんだけど、読後に物足りなさを感じました。

  • いいですねー。
    この一昔前っぽい装丁!
    と思って手にとりましたv

  • 作者が元防衛庁と聞いて期待して手に取りました。構成と大元の話は結構面白いんです。しかし甘い。スパイものの割には杜撰な部分が多すぎるし、人物描写は浅い。人間同士のやりとりで圧倒出来れば、重厚になって心にも響くのですがそれが全く感じられませんでした。

  • 義姉の自殺を聞いてカナダから日本に戻ってきた石澤は、甥っ子を人質にとられ、ある大物の暗殺を強制されるというお話。
    やはり五條作品は人物がとても魅力的。今回のお気に入りキャラはスワローとマヤかな、美人に弱い(五條作品の美男美女は本当にかっこいい、勿論他のキャラもかっこいいけど)。話もスピィーディで読みやすくて止まれない。犯人が最初からほのめかしてあるのと、何故よりによってあの人を殺させようとしたのかが解らないのが残念。でも他の事ではまんまと作者に騙されました(いつも騙されるな・・)。「ポセイドン」というキーワードがうまく使われていて、最後に色々な登場人物が錯綜するのはお見事。

  • 前のブグログ参照

  • 五條作品はどの作品も登場人物(特に男)が物凄くいい男である。姿とかではなく心の持ち方がぐぐっとくる。この小説の主人公も例に洩れず良い男である。姉が残した子供を守り助ける。氷山ハンターと言うなじみの無い職業の主人公だが人物の魅力を引き立てており、我慢強い男の印象も与えいい。

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著者プロフィール

大学時代は安全保障問題を専攻。大学卒業後、防衛庁に就職し、調査専門職として勤務。退職後、フリーライターを経て1999年に北朝鮮問題を題材とした『プラチナ・ビーズ』で作家デビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第3回大藪春彦賞を受賞。

「2018年 『焦土の鷲 イエロー・イーグル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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