似せ者

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 27
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062114646

作品紹介・あらすじ

人はそっくりな男を見てなぜこんなにも胸が騒ぐのだろうか。名優・坂田藤十郎の「そっくりさん」めぐる騒動を描いた表題作ほか、芸の世界に生きる者たちの、それぞれの人生を描いた会心作。

感想・レビュー・書評

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  • 表題作含め四作。
    ずっとシリーズを中心に読んできたので、いつものスケールは感じられないのだけど、狛犬に涙。

  • 江戸を舞台に、歌舞伎を題材にした4つの短編集。役者や裏方も含めて芸に邁進する人の姿が描かれています。

  • 表題作を含めて4話入っています。
    私は最後の「心残して」が一番好きです。

    江戸末期、舞台の袖の客席からは見えないところで、芝居に合わせて三味線を弾く主人公。あくまでも舞台の役者を盛りたてるため黒子に徹する芸人です。
    芸の道に生きる者たちの心意気、当時の庶民のしたたかさ、人情や粋。幕府瓦解寸前でもなお残る武士の矜持。かっこいいやね~。

    4話とも芝居が絡むお話。
    歌舞伎とか見に行ってみたいな、ってちょっと思ったりする本でした。
    前に読んだこの作者の「吉原手引草」はすごく面白かったけど、こちらの本も期待を裏切らない短編集でした。

  • この方の作品はいつも心に留めてますが、濃いだけに読むにもそれなりに余裕が要ります。

    『狛犬』と『心残して』が良かったです。
    特に『心残して』は、主人公はもちろんのこと、”御前様”の生き様も、そしてちらりと出てくる三代沢村田之助の壮絶な生き様も、それぞれ同じほどに印象に残りました。

  • 短編集。連作ではないです。
    上方歌舞伎を舞台にしてるかと思ったけど、そうでもないようで。
    私は長編の方が好きですが、初めての方にはいいかもしれません。

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著者プロフィール

1953年京都生まれ。小説家。早稲田大学大学院修士課程修了。松竹株式会社で歌舞伎の企画・制作に携わる。97年『東洲しゃらくさし』でデビュー。『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、『吉原手引草』で直木賞受賞。

「2018年 『作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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