闇将軍: 野中広務と小沢一郎の正体

著者 :
  • 講談社
3.29
  • (0)
  • (3)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 27
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062117067

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  
    ── 松田 賢弥⦅闇将軍 ~ 野中 広務と小沢一 郎の正体 20030201 講談社⦆
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062117061
     
    https://booklog.jp/users/awalibrary?keyword=%E5%B0%8F%E6%B2%A2%20%E4%B8%80%E9%83%8E&display=front
     
    (20230814)
     

  • 野中広務と小沢一郎を、雑誌社の記者として、観察したことを本にした。
    その二人は、平成の政治家として、記録される。
    官房長官 菅義偉を調べているうちに、野中広務の存在が気になった。
    なぜ、野中広務は 豪腕だったのか?
    ということを、知りたかった。
    野中広務に関しては、直に接して、その言葉を基礎にして
    野中広務を描こうとする。
    野中広務は、芯のない政治家だったというのが、
    なんとも言えない評価だが、的を得ているのかもしれない。
    部落の出身者であり、町議会、町長、府議会議員、そして国会議員。
    京都の蜷川知事を支援していたのが、田中角栄によって、
    蜷川批判の先鋒となる。実に、巧妙な追求。
    そして、自民党の中で、能力を発揮する。
    人間、野中広務が 浮かび出す。
    取材禁止になっても、一生懸命取材する。
    それだけ、魅力があったのだろうね。
    それに対して、小沢一郎に対しては、
    距離感があって、見つめる目が厳しい。

  • 田中角栄の直系として80年代後半から頭角を現してきた小沢一郎。後に、新生党結党による自民党分裂と下野の構図を作り上げ、後には民主党に行き着く等、政界の中で流転の遍歴を残してきた人物。一方、野中広務は、小沢分裂後の自民党において、小沢と対決し、自社さ連立政権の立役者ともなる等、角栄・金丸・竹下後のキングメーカー的役割を担った人物。いずれもアクの強い政治家であるが、その実像に迫ろうとする書である。なかなか素顔を見せなかった野中関連は興味をそそられる。90年代の政権裏面を知るにはイイかも。2003年刊行。

  • 野中の最大の特徴は欲がないこと。軸のない野中は時代の風を読みながら、自分のポジションを大胆に変えていく。主義主張ではなく、敵か味方か、好きか嫌いかという感情や感覚を優先している。
    人の落ち目の時に助けるのが紳士というもの。困ったときに助けられたことは忘れない。
    加藤の乱で加藤を徹底的に叩いた。東大出たエリート加藤なんて、たたき上げの部落出身で差別に苦しんできた野中からしたら歯が立つ相手ではなかった。
    謙虚にならなくてはならない。

    これは小沢さんの個所よりも野中さんの本だな。

  • 政治家の肉声を持ってっ書かれた文章がリアリティ=面白さを引き出している(話の一部から抜き出しているから分かりにくい面もあるが)。野中広務の人間性・魅力が伝わる。

  • 特に90年代以降の日本政治において、多大な影響力を持ち、闇将軍と呼ばれた二人の大物政治家の素顔に迫る。永田町の人間臭さが滲みでている一冊。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

1954年、岩手県北上市生まれ。業界紙記者を経てジャーナリストとなり、『週刊現代』『週刊文春』『文藝春秋』などを中心に執筆活動を行う。政界に関するスクープ記事が多く、小沢一郎衆院議員については20年以上取材を続け、その後の「陸山会事件」追及の先鞭を付けた。妻・和子氏からの小沢氏への「離縁状」をスクープしたことで、第19回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞」を受賞。
著書に『絶頂の一族 プリンス・安倍晋三と六人の「ファミリー」』(講談社+α文庫)、「小沢一郎 淋しき家族の肖像』(同)ほか多数。

「2020年 『したたか 総理大臣・菅義偉の野望と人生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松田賢弥の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×