- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062124423
作品紹介・あらすじ
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。吉川英治文学新人賞作家、会心の受賞第一作。
感想・レビュー・書評
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確かめたら4年前、刊行時に「サブマリン」を読んでいた。そして改めてこの作品を手に取る。
陣内さんが若い。武藤は若い頃から陣内さんに振り回されてるんだな。永瀬とは銀行強盗の現場で出会ったんだ。それもまた奇縁なことで。
そして軽妙な会話が最高過ぎる。まぁサブマリンでもだったけど、陣内さんがかっこよすぎる。現実にこんな魅力的な人はいない。
昨今クセがない方が良いとされている世間。これぐらいクセのある人がいた方が人間的に成長できるんじゃないかな。マネしようとしてもマネできない、唯一無二の存在、それが陣内!ちなみに連作短編です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読後感よい。陣内の言葉とふるまいがおもしろすぎる。登場するたびに次は何をどう言うのか期待してしまう。永瀬の聡明さもすごい。
仕事でこれからも奇跡をおこしてほしい。 -
スッキリする。スカッとする。カッコいい。
普通で特別で奇跡的な。そんな感じ。 -
家裁調査官・陣内を巡る5つの物語。続編の「サブマリン」を読みたくて、とりあえず、こっちを読んでみたが、相変わらず、伊坂作品はキャラが立っている。陣内の周囲の人々もみんないい人で、思わず、くすりと笑ってしまう、読み終わった後にほっこりする1冊。続篇も楽しみ♪
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陣内という突飛でマイペースな青年と付き合う、友人・同僚の視点で繋がる短編ストーリー。
陣内は迷惑で我儘な印象を受けるが、彼の言葉は余計な物を削ぎ落とした「シンプルに正しい事」に感じられる。
色んな感情や社会の常識がある中で、真っ直ぐに本当に大事な事を見つけられるのは動物的な嗅覚が必要なのかも。
言葉は悪いけど、彼の言葉は清々しい。 -
久々に読んでもやっぱり好きな一冊。
陣内の考えや行動がすごくいい。
自分の感覚が常識ど真ん中ではない、なんてことがあっても大抵はその自覚があるから、それを表に出すことはあまりない。だからそれをやってのける陣内は爽快で、真似は出来ないぐらい突き抜けてるからこそ余計に楽しい。 -
愛される変わり者の話。
想定を超えてくる内容で笑いあり、感心あり。
書き方からも内容からしても読みやすいので、気楽に本を読みたいなーというときにぴったり。 -
大人から見た子どもや子どもから見た大人、視覚障がいが見ている世界など、ひとつの作品の中に色々な人の考え方や感じ方が詰まっていて、おもしろかったです。
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五つの短編が、陣内で繋がっている。もっと5人の物語が読みたいと思った。
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最初の話が銀行強盗から始まったので、てっきりギャングシリーズと関わりがあるのかと思ったら違った~!
でも陣内のキャラは響野さんを彷彿とさせるような…?
うざくてクセが強くて憎めない愛されキャラ。そんな陣内を楽しむ一冊。
(個人的には永瀬の穏やかキャラの方が好きだけど!笑)