- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062133067
感想・レビュー・書評
-
藤澤清造に関する部分は一種のドキュメンタリー的で面白かった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
藤澤清造に傾倒する西村の私小説。墓標を自室に飾ったり、ひどいDVをしたり。ホントに常識の概念に縛られない。
-
なんだかんだで西村賢太作品6冊目を読み終えた。
今回のこの作品ではいつもより増して作者の藤澤清造への異常なまでの愛を強く感じることができた。しかし、それ以外では相変わらず読んでいて胸糞悪くなる。特にキレ方が病的。もう6冊も読めばある程度この男の傾向やら何やらも分かってくるのだが、なんかやっぱり気分悪いわ。前半はある程度常人らしい一面もあったような気もするが、後半はいつも通り理不尽なDV炸裂。でもね、ここまで書いてアレだけど、狂人の一面こそ西村作品の醍醐味であるような気がしていて、それを露にしない前半部は逆に退屈で面白味が無い。変な言い方をすると、西村作品の良さは一般作とは違い、読後に感じるあの不快感こそがむしろ快感なのかも。 -
6
-
DVのダメ男の物語って感じ。同じ境遇を経験したことがあれば共感できるかもしれないが、私には難しい。
-
西村賢太氏の第一単行本。
ずっと氏の作品を読み続けているせいか、さすがに同じことばかり書いてある箇所を読むときはいささか疲れを感じた。
今回は、藤澤清造の墓所を訪ねていったことから、だんだんと菩提寺に馴染み、はては墓標など譲り受けていく過程が念入りに描かれている。
それで思ったのだが、この七尾にある清造の菩提寺の住職一家のなんと人のいいことか。さすが北陸の人達だと、誇らしさと懐かしさを覚えてくる。
今回ももちろん、主人公の恋人である女も登場する。
女や秋絵の登場シーンは、毎回わたしの好むところなのだが、ここでのDVシーンはいささか度を越していて、目を覆いたくなる。
それでも女はなかなか主人公と別れ切れず、他の男性が現れてやっと逃げ出していくのだから、男と女ってやっぱりそうなんだなあと思ってしまう。 -
芥川受賞会見のスピーチが独特で、きっとこの作家は面白いと感じ読む。
最初は私小説なだけに退屈な感じがしたが、文章がうまくテンポが良い。
さらに恥ずかしい共感できる部分が多々あったりと一気に読めた。
こんな駄目に生きてよいんだと。 -
2008年11月17日(月)、読了。