- Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062151405
作品紹介・あらすじ
文豪・谷崎潤一郎に愛され、世間の羨望の的になった松子。だが、谷崎の理想の女性であり続けようしたその生涯はほんとうに幸せだったのだろうか?愛と芸術の狭間の懊悩を描く長編小説。
感想・レビュー・書評
-
ただイメージだけで谷崎潤一郎という人はもっと繊細な男性かと思いきや なんてストレートで分かりやすく、でも気の小さいところもあり まるで子どものような人といえるのか
松子さんというとお嬢様であったのに 谷崎に劣らず気持ちが真っ直ぐで、なかなか強い内面を持っている。この夫婦は来世でも夫婦なのかもしれない。なかなか夫婦の内側は側からはしれないが
芸術家の家庭ではこんな夫婦も多いのだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美しく芸術の象徴とされた妻。
すごい存在だったんだなぁとは思うものの・・・。
常に湧き上がる嫉妬心との闘いは・・・。
次が気になるのであっという間に読みきってしまいました。
谷崎潤一郎の本 そういえば読んだことなかったかも・・・。
「細雪」の映画はみたかな・・・。
今度読んでみよう・・・。 -
私の知ってる谷崎じゃなく、生きている、夫としてこーんなに迷惑な男の谷崎でした。
-
谷崎夫人となった松子を主人公に据えた作品。
史実と想像とが上手くこなれていておもしろく読んだ。 -
谷崎潤一郎のイメージがやや変わりました。ああ、時代だなあ…
ちりばめられた花の意匠。全体的な印象は、タイトルが示す花筏。とろりとした春の川面を彩る花片の美しさと、結局は水に早々と朽ちて唯の塵芥と化す生々しさと。 -
谷崎潤一郎に連れ添った芦屋夫人・松子の物語
谷崎にお家を貸した人から住居を借りているという方のお宅にお邪魔したことがあるのですが
はていつごろの時代の話なんかしら、と下世話なことを考えてしまいました。
やっぱこの人は「作家の妻」ってカテゴリが上手いなぁと感じました。
彼女もやっぱり自分を「紫の上」と捉えて生きていたのかなぁ。
姉妹間の確執や懊悩には女の業を感じます。。。
細雪、読んでみよう・・・・いつか。
須賀敦子さんが谷崎に熱中したのはおばあさま・おばさまの船場言葉が耳に残っていたからなのか。
そしてなにより異国の地で読む彼の紡ぐ言葉=地の言葉は彼女の魂を潤したんだろうなぁ。 -
調べきれないところ、よく作家の想像力が補って松子,潤一郎など登場人物が生きている。