- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062153379
作品紹介・あらすじ
亡くなった妻が図書館の文学全集に残した蝶の栞。白薔薇の香りとともに、書架から書架へ、そして霊界へと誘っていく。彷徨いの果てに出会う心やさしい光景とは…。本と死者をめぐる癒しのミステリー。
感想・レビュー・書評
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図書館の女王とは亡くなった妻のこと。彼女が古い全集にはさみこんだ白い蝶のしおりは、それを借り出した人のもとへ散っていった。
というモチーフがきれいだなあと思って読んだ。
幽霊や幽霊憑きや幽霊と話ができる人やら、登場人物が多い割に相関図もすっきりと頭に入ってくる。
小説家だけど論理的な文章も上手な方かも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
例えば、「図書館の神様」とか「ふしぎな図書館」とかタイトルに図書館がつく本を見つけるとついつい手にとってしまいます。
この本はよみはじめたときは、なんか変な話だなぁ失敗しちゃったかなぁと思いましたが、読んでいるうちにだんだん面白くなってしまっちゃったってかんじでした。 -
タイトルから想像していたものとは話もノリの軽さも違っていて、最初はとまどったが、最後は胸の奥がほんのりあたたかくなった。生死の別れにより生じる惜別の念ともどかしさが、ユーモアというぬくもりに包まれている。正直夢中になるほどの面白さではなかったのに最後まで読み通してしまったのは、人が人を想う気持ちが時にひとりよがりで、なのに憎めないという愛すべき不思議なあり方をしているのを、この目で確かめたかったからかもしれない。
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図書館の女王はほんとうに「女王様」だった。
白蝶の栞と白薔薇の香水。
ほのかに香るエロスが良かったです。
あとがきが重い -
「長めの後書き」が本編?と思うくらい良かった(^^;; 亡き妻・亡き夫の霊が霊能者の坊ちゃんを介して、残された者と交信するファンタジーチックな話し。初作家サンでしたが、、きっと、この方自身も凄い読書家なんだろうなぁ~て思いました。物語り自体は、余りグッと来なかったケド・・・後書きのインパクトが凄かったです。
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20160129
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タイトルに惹かれて。読んでみたら妻に先立たれた主人公と、夫に先立たれた妻、そしてその二人の霊をつなぐ盲目の青年の物語だった。
どうしてこうなった。
確かに、妻=女王をめぐる物語であったが、まさか幽霊ものだとは思わなかった。もうちょっと納得行く方法で結べなかったのだろうか。疑問である。 -
あとがき。