- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062156738
作品紹介・あらすじ
ベトナムでは、先輩作家・船戸与一の希少な手がかりをもとにジャングルにすむ謎の猿人「フイハイ」を追う。奄美では、いまなお信じられる妖怪「ケンモン」の驚くべき正体に迫る。アフガニスタンでは、タリバン(?)の根城を横目に通り過ぎ、米兵から銃を向けられてもひるまず、ひたすら凶獣「ペシャクパラング」探しに奔走。単なる無謀かじつは用意周到か、ユーモアとスリル満点の探索行。
感想・レビュー・書評
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2020/08/05
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高野さん8冊目。
この本は2023年9月現在ネットに新品在庫が無く(amazonのページをkeepaで見ると今年の1月から4月くらいまでは在庫があったみたいだが)、古本でもすぐに買えなそうなので手に入るまで見送ろうとしていたところ、たまたま別の絶版本を借りるために小学生の時ぶりに地元の図書館でカードを作り館内をぶらついたところ、本書を発見。即借りて無事読むことができた。
他の方も言うように高野さんの他の著作と比べると確かに小粒かもしれないが、それでもとっても面白い。ベトナムや奄美のUMAにも共通点があるのだなぁ。
文庫版にある「文庫版あとがき」で関わった人たちの続報もあることがあるので文庫版が手に入ったらそれも読みたい。 -
3つの未知動物を探しに行った話がそれぞれ短編としてまとめられている。
精霊みたいな話から陰謀論にハマる理由を想像したり幅広かった。相変わらず高野さん辺境の描写はとても良い -
辺境作家高野秀行の最も根本にあるUMA(未知生物)一本やりの本です。アジアの未知生物を追ってベトナム、奄美、アフガニスタンに飛んだ!でもこの本は高野氏としてはかなり小粒。限られた時間でさらりと撫でるような調査なので、いつものような猪突猛進は無く少しさみしい。いつもののた打ち回っているような調査に慣れてしまったのでしょうか。結構前の本なので期待したんですが、そういう事もあるか。
本人も言っていますが、今後は前のような調査は体力的にも無理だと言っていました。まああれを続けていたらいつか死ぬような気がします。そもそも切り口の斬新さで勝負の人ですからまだまだいい本書いてくれることでしょう。 -
未確認生物を訪ねて、ベトナム、奄美、アフガニスタンへ出かける高野さん。いるかいないかわかんない。妖怪よりは出会えそうだが、希少動物よりは出会うのは難しそうなものを探す旅。
自然を恐れ敬い、おおらかに共存していた時代には、たぶんそこここに目撃談が転がっていたのだろう。
それがだんだん薄れていく今、村に人たちからいろんな話を収集することだけでも意味があると思うけど、そんな御託は全然関係ないってとこもいい。
政情不安定なアフガニスタンまで出かけていく高野さんには恐れ入りました。 -
ベトナムで謎の猿人「フイハイ」を追い、奄美で妖怪「ケンモン」の驚くべき正体に迫り、アフガニスタンでは凶獣「ペシャクパラング」探しに奔走…。ユーモアとスリル満点の探索行。
未確認動物を探し求めて世界を旅する高野秀行の「いつものパターン」の作品。読む方も見つからないのはわかっているので全くハラハラせず、ただ高野の旅を「いい歳こいて…」と笑いながら読む。何にも考えずに読める。
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ベトナムのフイハイ、奄美のケンモン、アフガニスタンのペシャクバラングという未知の動物を求めて高野さんが旅をする、という内容。
フイハイとケンモンはなんとなく似たような感じで、日本とベトナム、違う国でも同じような話があるもんだなぁと思いました。
今回はムベンベのときと違い、「ここに出る」と言われているところで何日も出現を待つ…ということをしておらず、「なんでしないのかな?」とちょっと物足りなさを感じるところもありましたが、これはそういうことをしない方がいい未知動物なのかなぁ、とも思ったり。
アフガニスタンの通訳、ヘワッドがかわいらしかった。