「とうさんは、大丈夫」

著者 :
  • 講談社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062161077

感想・レビュー・書評

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  •  うぅ・・・むぅ。正直言って,とても予想外に面白くなかった。
     児童福祉に携わる下級公務員が仕事上のことでストレスから鬱病を発症し,異動先でも夢と現の区別を自分でも疑いながら生きていくという話で,別にストーリーへの展開もドキドキもハラハラもしない平板な話である。
     以前,老人性痴呆を発症しつつある主人公の視点から描いた小説というのも読んだが,それと比べてもなかなか評価しづらい。
     こういう日常を淡々と記しただけで,ストーリー展開など話のプロットに変化のない小説はもともと好きでないのだが,これはまさにそういう類の本だ。なにしろ読み終わった後に「何を読んだんだろう」という不思議な読後感に襲われる。
     もともとこういう作品を得意とする作家さんなのだろうか。私の著者に対する印象は,残念ながらこの本を通じてしか知らないのであるが,残念ながらきわめて不可解な印象のままである。

著者プロフィール

1965年、東京生まれ・茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部出身。在学中は恵迪寮で生活し、現在は埼玉県志木市で暮らす。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞。2002年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。2011年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞受賞。

「2021年 『満天の花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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