獣の奏者 外伝 刹那

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164399

感想・レビュー・書評

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  • 人気ファンタジー小説のスピンオフ。本編で明かされなかった空白の11年間を描く。主人公エリンとイアルが結ばれ、妊娠・出産へと苦悩しながらも歩んでいく姿が痛々しくも美しいすわ。

  • 1・2巻の次に外伝が良い。エサル師の葛藤の心理描写が秀逸。選ばない生き方、その後悔と肯定。

  •  本編ではいっさい語られなかった エリンとイアルの恋。 そして若かりし頃のエサルの恋。本編が完結した後に生み出した物語【刹那】だけに 心にしみました。
     人にはいろんな生き方があって それはその人の物語になるのですね。

  • 獣の奏者の外伝。イアルとエリンの恋、そして出産の物語(「刹那」)、
    エサル師の人生を描いた「秘め事」と三人の細やかなしあわせの日の「初めての……」の三編収録。
    確かに本編に入ってたら本編がぶれてしまってたかもしれないけど、いつのまにか子供がいたびっくり夫妻だったので、読めてよかったエピソード。お祭りの話はきゅんきゅんしたわ………。しかし幸せな話なのに、さすが獣の番外だけあってずしんと暗いなあ。

  • 獣の奏者の外伝で、本編では明かされなかったエリンとイアルの物語、そして師エサルの若き日の恋などが描かれている。
    『刹那』はイアルの視点で話が進み、彼がセ・ザンとなることで抱えてきた苦悩などを織り込んだ上で、「それでも生まれてきてほしい」という親としての思いが彼らだったらこのように思うのかとそう思えてくる。
    そして、『秘め事』は若かりし頃のエサル師の話で、報われない相手との苦い恋や新薬の発見、そして王獣との出会いなど、身分を超えて分かり合うことのできる相手との大切な記憶をリアルに描き出していく。
    親としての思い、年長者の教えもストンと心に落ちるよう。

  • 確かに外伝ですね。

    って変な感想ですが、これを本編に入れないところが流石という意味です。

    いくらでも伸ばせる話をキチンと終わらせ、余計な話は別に書く。ダラダラ引き伸ばす漫画家と編集者に見習って欲しいですね。

    内容的には、エリンとイアルの馴れ初めと、エサルの話が載ってます。

    個人的には、エサルの話のほうが面白かったですね。

    すぐにエリンワールドに戻らせてくれて、シリーズのファンは懐かしい感じがすると思いますよ。

    あー、本編終わっちゃったよ。
    って思ったかたは是非。

  • エリンとイアルの同棲時代、師エサルの若き日の苦い恋、息子ジェシのあどけない一瞬……。
    本編では明かされなかった空白の11年間にはこんな時が流れていた!

  • 空白の十一年がここに…!ある程度、本編で断片的に語られる内容で予測はしていましたが、幸せだったのだなと感慨も深いです。もう一つのエサル師の話も彼女が一人の女性として生きて来た人生が垣間見えて良かったです。そんなエサル師がエリンと重なる瞬間もあって、エサル師もエリンを見守りながらそう感じていたでしょうか……。

  • エリンと、リアルの同棲時代、エサルの、若き日の恋。本編では語られなかった、「空白の11年」のできごとなどを、「リクエスト」に答えて、作者が、新たに綴った、「獣の奏者・外伝」。
    本編とは違い、国の状況が語られたり、戦争の場面が、登場することもなく、一見、時間が、緩やかに流れているように見える。しかし、リアルは、もとセザンであり、エリンは、王獣使い。未来に、過酷な運命が、待ち受けていることを覚悟しながらも、二人は家族を築いた。一方、エサルは、このままでは、自分達の未来はない、と考えて、恋人と別れた。どちらも、辛い選択。人間も、王獣も、自然のままに、生きることができない、そんな苦しさを、この物語では描いているのだと思う。

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著者プロフィール

作家、川村学園女子大学特任教授。1989年『精霊の木』でデビュー。著書に野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズ、野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがある。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。14年には「小さなノーベル賞」ともいわれる国際アンデルセン賞〈作家賞〉を受賞。2015年『鹿の王』で本屋大賞、第四回日本医療小説大賞を受賞。

「2020年 『鹿の王 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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