マンチュリアン・リポート (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165006

感想・レビュー・書評

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  • 「蒼穹の昴」シリーズと言うことを知らずに読んだのですが
    なんだか難しく感じてしまい
    「中原の虹」も読んでいなかったからなのでしょうか・・・
    中原の虹を読んでからじっくりと読み直したいと思います。
    (蒼穹の昴から読み直したほうがいいのでしょうか?)

  • 歴史に疎い私には難しかった
    しかも、シリーズものの第4弾ということを後で知った
    前の作品を読めばもっと理解できたかも

  • 不勉強なため歴史背景を知らずに読んだが、引き込まれました。
    アイアンデュークからの目線の話がジワッと来ます。
    もう少しこの史実を調べてみたいと思わされました。

  • これまで読んだ本の中で最も好きな蒼穹の昴。そこから始まった浅田次郎の中国歴史小説シリーズの最新作。張作霖爆殺事件にスポットを当てて描かれている。

    勅使として事件の真相を調査すべく支那に赴いた志津邦陽が記した「満州報告書(マンチュリアン・リポート)」と、張作霖が最期に乗っていた汽車を鋼鉄の公爵と擬人化し、その公爵の独白から物語は成っている。
    始めはやや単調な感じを受けたが、志津側と公爵側が互いに事件に向かっていくにつれてどんどん引き込まれていった。激動の時代を生きた張作霖って、本当はこんな人だったのかも知れないな。鋼鉄の独白では毎章泣かされた。
    蒼穹の昴ファンとしては最後に春児が出てきたのも嬉しい。

  • 読んだきっかけ:妻から借りた

    かかった時間:2/26-3/9(12日くらい)

    あらすじ(帯より): 「事件の真相を報告せよ」昭和天皇の密使が綴る「満州報告書」。
    そこに何が書かれ、何が書かれなかったか。

    昭和3年6月4日未明。
    張作霖を乗せた列車が日本の関東軍によって爆破された。
    一国の事実上の元首を独断で暗殺する暴挙に昭和天皇は激怒し、誰よりも強く、「真実」を知りたいと願った……。
    混沌の中国。張り巡らされた罠。計算と誤算。伏せられた「真実」。

    (感想)
    いわば、中原の虹の続きにあたる物語です。
    大変楽しみにしていたのですが……自分としてはちょっと物足りず。本作は、天皇の密使が天皇に宛てた「手紙(報告書)」パートと、爆破された列車を擬人化して爆破までの流れ独白させた「鋼鉄の独白」パートを交互に章立てして構成している。
    大変面白い試み…なのですが、個人的に幼稚に見えてあまり好きになれず。
    もっとフツーに読みたかった。
    しかし、相変わらず歴史の勉強になってよかったです。
    張作霖爆殺事件と満州事変は、別の事件なんですね。どうもあのあたり、ごっちゃになってました。

  • 浅田次郎の本気側。うん、良かった。

  • 張作霖の名前は当然知っていたし、満州や関東軍のこともいろんな本で読んでいたが初めて繋がった。春児が最後にでてきたのが嬉しい。

  • 『蒼穹の昴』、『珍妃の井戸』、『中原の虹』と続くシリーズの第4段。昭和天皇の勅命を受け、張作霖爆殺の真相を追う志津中尉の満州報告書(マンチュリアンレポート)と、張作霖が爆殺された際に乗っていた列車を擬人化した「公爵」の語り、この2つで物語は構成されます。重要なのは終章。これまで語られなかった吉永中佐の思い、龍玉を巡る爆殺の真相(真偽は不明ですが)、最後の満州報告書の在り方・・・。

    『中原の虹』を読んでから間が空いたので、思い出すのに少し手間取りました。『中原の虹』の壮大なストーリーを思うと、今回は上述したような淡々とした構成のため地味ですが、張作霖の生き様・潔さに胸が熱くなります。

  • 「中原の虹」の続き。
    「張作霖暗殺」の真実は何なのか・・・というお話。

    彼は、日本でいう坂本龍馬だと思った。
    「歴史に“もし”はないけど、
    “もし”張作霖が生きていたら、中国はどうなっていたんだろう」
    考えると非常に面白い。

    でも「中原の虹」からがっつり読んでる読者からすると、
    作者は

    「なぜ張作霖は殺されたのか」

    ではなく、

    「なぜ張作霖は中原を越えたのか」
    を書きたかった気がします。
    本自体は面白くなかったけど。

    張作霖かっこよすぎるぜ・・・

  • 爆破車両に乗っていた吉永さんの告白の仕方、そしてその事実を報告するか悩んだ末の志津さんの報告書の終わり方。こういう終わり方かぁ、、、と印象的でした。蒼穹の昴、中原の虹と長いこと読んできたので最後はあっさりしすぎた感じもしたけれど、長く読んできて登場人物に愛着があるので爆殺のドロドロが長く物語られたら悲しい気持ちになったと思います。最後まで懐かしい人たちが出てくるのもよかった。何より印象的だったのはデュークのお話。。。人の歴史の酷い部分を当時者(物)の視点で語られるのは独創的で、すてきな終わり方だったと思います。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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