インテリジェンス 闇の戦争――イギリス情報部が見た「世界の謀略」100年
- 講談社 (2010年9月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062165150
作品紹介・あらすじ
事実はスパイ小説より奇なり。
感想・レビュー・書評
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MI5、MI6を中心に、戦後からイラク戦争までの現代史の裏側で動いていた情報機関の活動を描く。
一つ一つのエピソードは浅く、資料的な裏付けが提示されているわけでもないが、読み物としては面白かった。
はっきりと見えないから想像力を膨らませてしまう面はあると思うが、ときに一般の倫理感からかけ離れた工作を実施してまでも、世界に影響を与えるような活動を行っている可能性のある組織が存在するということは知っておきたいし、これからもっとまともな本などで勉強する入り口の軽い読み物としてはいいかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
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ある意味、諜報活動に関する歴史書です。しかも世界史の。
理由は、イギリスの諜報機関であるMI6とMI5を主体として描かれてあたるからです。
有名な事案も含まれており、面白かったです。 -
イギリスの上流階級はヒトラーの台頭を歓迎していた人も多かった。
エシュロンは監視網。通信衛星が送受信する地球上のあらゆる電波を傍受する能力がある。つまり軍事通信に限らず、民間のあらゆる通信がエシュロンに読み取られている可能性がある。 -
英MI5・MI6、米FBI・CIAを中心としたこの100年間に起こったインテリジェンスがらみの事件を物語風に書いている。歴史上の出来事には必ず裏と表があることを教えてくれる。
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共和党が政権をとると、CIAは強くなり(ときには暴走し)
民主党が政権をとると、CIAはよわくなり混乱に陥る。
工作員とかが公務員だったらとんでもない人件費ですね…。どうなってるんだろ。 -
てっきり、一枚岩だと認識していたアメリカとイギリスの諜報機関が思ってたよりも互いを信用してないのが面白い。
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borrowed
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後半はほぼCIAの話なので、副題は付けない方がよかった。多くの事例を盛り込もうとして掘り下げ方が足りなのは消化不良。元MI5幹部が書いた『スパイキャッチャー』の方が面白いかもしれない。
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■内容紹介
イギリス情報局を中心に、個人名を具体的に列挙しながら歴史の暗部を暴いて行く。とくに、イラク戦争でのイギリスの開戦経緯を調査した委員会の委員長ケリー博士の死の真相に関する論述は必見!
■分析
わたしは社会の免状を持っていますが、いつも思うのは、歴史を教えるときに「イギリスはこうした」「アメリカと日本が戦った」「経済的な摩擦がある」といっ表現は、実に短絡的な思考である、ということです。あくまでもたとえばの話ですが、チャーチルがヒトラーと戦ったとか、もっと具体的に表現しないと、真実はつかめないと思います。その点本書は、歴史を実際に動かしている要素は何か、教科書の知識しかない人たちにとっては必見だと思います。