角栄になれなかった男 小沢一郎全研究

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 27
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062169400

作品紹介・あらすじ

混迷する政局を紐解くための必読書――。「小沢研究」の決定版!

地元・岩手すら見捨てた許されざる冷血――。
三陸沖沿岸の被災地を訪れようともしない「豪腕」政治家に日本の未来を委ねることができるのか。

田中角栄以後の政界で、つねに圧倒的な存在感を放ってきた政治家・小沢一郎。
その実態は、角栄をはじめとする政界の「恩師」を次々と裏切り、野中広務ら「政敵」を屠るものでしかなかった。そんな小沢に数多くの有権者は「豪腕」「壊し屋」「乱世の小沢」という異名を与え、過剰なまでの「幻想」を抱いてきた。だが、彼が政治家として成し遂げたことはあまりに小さい。
東日本が大震災と大津波で壊滅的な打撃を受けた最中に、「菅下ろし」の政局を仕掛け、被災地に足を向けることがなかったことからも小沢という人間の“冷血”がよくわかる。このような人物が「政界再編のキーマン」と呼ばれる存在でいいのだろうか。
小沢一郎という「危険な政治家」を20年にわたって追い続けてきたジャーナリストが、その生い立ちから血脈のすべてを描く。ついに法廷に引きずり出される小沢金脈の“黒い霧”。そして、20年来、秘書として小沢に仕えてきた“懐刀”高橋嘉信が初めて明かす小沢の素顔とは――。

【目次】
第一章 非情のルーツ
第二章 田中角栄の秘蔵っ子
第三章 裏切り、そしてまた裏切り
第四章 権力の源泉――使途不明金
第五章 元秘書・高橋嘉信 衝撃の告白
最終章 カネこそわが力――小沢事件の本質

感想・レビュー・書評

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  • 話題の政治家について書かれたルポ。
    内容について真偽のほどは定かではないが、
    多分に筆者の主観が入っている気がした。
    ゴシップ記事としては面白いと思うが、
    ルポタージュとしてはあまり評価できないと思う。

  • 田中派から竹下派、そして羽田派を最後に自民党と袂を分かち、(本著でいう)「裏切り」を繰り返しながら、未だにある程度の力を行使できる(ブラフかもしれないが)「豪腕」小沢一郎の事が多少見えたような気がする。

  • 読書時間 3時間(日数 7日以上)

    なかなか読み進められず、大変だった。20年間地道な取材と調査によって小沢一郎を追ってきた筆者が、今、裁判が行われている事件の詳細なる解説と、そこに至るまでの「政治家 小沢一郎の半生」を書き上げた本。

    (所感)
    「小沢一郎は、何のために政治家をやっているのだろうか?」「何のために角栄や金丸をはじめ、数々の政治家や、しいては国民をも裏切ってまで、金に執着するのだろうか?」など、疑問がたくさん出てきた。ただ、(取材内容が真実であれば)家庭環境がやはり普通ではない(母親が違う兄弟のなかで育てられ)し、もともと政治家になるつもりのなかった人間が母親に言われるがまま地盤を引き継ぎ政治家になったのだから、こんな感じになるのかとも思った。

    これは、小沢一郎だけではなく今の日本の政治家(特に高齢者)は、「自分の保身と数合わせの政治」しか行っていない気がする。このまま歴史を繰り返してしまっているようだと、日本に未来はないと思う。

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著者プロフィール

1954年、岩手県北上市生まれ。業界紙記者を経てジャーナリストとなり、『週刊現代』『週刊文春』『文藝春秋』などを中心に執筆活動を行う。政界に関するスクープ記事が多く、小沢一郎衆院議員については20年以上取材を続け、その後の「陸山会事件」追及の先鞭を付けた。妻・和子氏からの小沢氏への「離縁状」をスクープしたことで、第19回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞」を受賞。
著書に『絶頂の一族 プリンス・安倍晋三と六人の「ファミリー」』(講談社+α文庫)、「小沢一郎 淋しき家族の肖像』(同)ほか多数。

「2020年 『したたか 総理大臣・菅義偉の野望と人生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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