- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062181686
作品紹介・あらすじ
『ぼくには数字が風景に見える』『天才が語る』のダニエル・タメット最新作!
グリム童話の「無限」の神秘、アイスランド人の数字の数え方、シェイクスピアとゼロとの関係、雪の結晶とシンメトリー、無限数と砂粒、円周率π(パイ)の美しさ、詩と素数を結びつけるもの……タメットが描く数字の不可思議なワンダーランド!
感想・レビュー・書評
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自閉症スペクトラムでサヴァン症候群、共感覚をもつ著者は、作家で言語学者。2004年に円周率の暗唱でヨーロッパ記録を樹立したらしいが、タイトルにあるような数学とは、あまり関係が無さそうだし、本書も数学を扱う本ではない。数学的な発想を取り扱う本とあるが、やや誤解を誘う。日々の雑感を綴るエッセイである。ただ、数字の特性が感性に染み込んでいて、所謂、エッセイとは趣きが異なる。その点が面白い。
循環小数とは、ある数をある特定の素数で割ると、小数点以下の数列が果てしなく繰り返されていく数字のパターン。例えば1を7で割ると0.14285714285714285714…となり、142857と言う最小循環数のパターンが永遠に循環していく。次に、この142857 に7より小さな数をかけるとどうなるか。同じ6つの数字の並び方が変わる。2をかけると285714、3をかけると428571のように。
これを6行6連体、セスティーナとして詩に取り入れる。韻を踏むと言うような修辞的技巧とはまた違う。数字のパターンに当てはまる単語を用いて循環するリズムを演出する。日本における俳句も575の素数がリズム感を作っている。何故、その数字なのかはわかっていない。数学と芸術が共有する美的感覚の分野なのだろう。これは、昆虫の世界にもこうした数学の美的感覚が見られる事から、非常に興味深いと感じた点だ。
物理のように気難しく現象を抑えずとも、数字の組み合わせだけで神秘に近づける気がする。猛暑の夏、ぼんやりと数字と世界の仕組みを想像し、うっとりしクラっとする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぼくには数字が風景に見えるの続編。
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数学
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【選書フェア】
資料ID:98141071
請求記号:410.4||T
配置場所:工枚選書フェア -
2014年10月に実施した学生選書企画で学生の皆さんによって選ばれ購入した本です。
通常の配架場所: 開架図書(3階)
請求記号: 410.4//Ta81
【選書理由・おすすめコメント】
グリム童話やゆきだるまなど、数字とは何が関係するのだろうと読み進めていくと、数字の世界にひきこまれ、その不思議さに飽きることなく考え続けてしまうような作品です。
(現代政策、3年) -
わりかしよかた