ミドリのミ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 199
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062189781

感想・レビュー・書評

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  • ミドリの家族の物語。
    それぞれのヒリヒリするエピソードを、作者は決してなあなあにせずに丁寧にすくい取って描き切る。
    それがとてもリアルで、家族の一人一人が一生懸命生きていることが伝わってくる。
    ミドリはとても苦労した子どもだけど、将来はきっと明るい。願わくば、どんな形の家族も法的にも世間的にも受け入れられる社会になりますように。

  • 可愛い表紙に惹かれて購入。アットホームでほんわかした話かと思いきや、なかなか厳しい現実でした。私が知らないだけで、意外と現実にもある 話なのかも。唯一救いだったのは、ミドリがみんなから愛されていることだな。花世ちゃんのエピソード、切ないけど好き。一番心に残った。

  • 2015.8 市立図書館

    お初の作家さん。
    読みやすくて、おもしろかった。

  • お父さんとお父さんの新しい恋人(男)と小学生のミドリのいびつな3人のいびつな共同生活。

  • 15/02/22

    まあ言ってしまえばおとなの勝手な都合に悩まされる女の子の話で、その勝手な父親とその彼氏(ホモ)と、元妻(正式にはまだ別れていない)の話。
    短編でそれぞれ語り手が変わるしくみ。
    下世話な話なんだけど下世話じゃないの。

    ・気にしてたらキリがないし、それに私はもう知ってるんです。ここが世界のすべてじゃないって」(P250 セルフポートレイト)

  • ゲイの人は、男の気持ちも女の気持ちもわかるハイブリッド感覚があると思っていて、その分、人の倍、痛み喜びも受け取ってしまうんだろう。
    ミドリの母も、変わっていけばいいなと思った。
    人から祝福されない恋愛ってツライ。なんだか出てくる人たちみんなを応援したくなる本だった。

  • 15歳のミドリは、ゲイの父親広と父のパートナーの源三の三人で暮らすことになる。普通の家庭ではないことから、周りから白い眼で見られ傷つくミドリであったが・・・少し荒いところはあるが、将来が楽しみな作家だと感じた。

  • 小3のミドリは父の恋人、源三と3人で暮らしながら小学校に通っています。転校生でいじめられがちなのにこの家庭環境…。かなりかわいそう過ぎます。特にこの二人の大人がなってない!もう少し子供向けに書いて欲しかったです。でも引き込まれました。ラストも良かったです。

  • グッモー・エビアンの人とは読み終わってから知りました。最後に、ミドリはお母さんのもとで暮らすのかと思ったらきちんと迎えに行くのね。最後がすごく解放感があって好き。

  • えー、なんだろう。解決してないのに読後感はむしろ良好。
    ミドリは何を、どう、選んでいくんだろう。

    ところで、源三の画のイメージがなんでか『ハイキュー!!』の東峰旭なんだが。うん。あの絵をもう少しオノナツメっぽくした感じで。我ながら、何故かよく分からないのです。

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著者プロフィール

1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。

「2023年 『コンビニエンス・ラブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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