分解日記 光二郎備忘ファイル

著者 :
  • 講談社
3.60
  • (10)
  • (36)
  • (42)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 255
感想 : 36
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062195591

作品紹介・あらすじ

二宮光二郎、七十五歳。趣味は分解――バラバラにして、きれいに磨いて、元に戻すこと。光二郎は、家出中に公園のベンチでうたた寝をしていた。目が覚めると、右手には血のついたカマ、目の前には血まみれの男が倒れていた。孫のかけるとひかりは、光二郎逮捕の知らせを聞き仰天。“おじいちゃん”を救うために、警察署へと急ぐ。果たして犯人は?

すべての部品には役割があって、錆びると噛み合なくなってしまう。
すべての人にはドラマがあって、感謝の気持ちを忘れるとぎくしゃくしてしまう。
そんなときは分解しよう、軌道から外れよう。
きれいに磨かれた部品も、感謝の気持ちを取り戻した人間も、きっと再び輝ける。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 安定の大山淳子さんワールド。
    不思議な世界観だが、あずかりやシリーズや猫弁シリーズが好きな人なら、違和感なく読めると思います。
    ほんわかしあわせ気分になれる1冊です。

  • 読後、頭にふと思ったことを五七五にのせてみようとしている自分(笑)

  • サヴァンのような天才が活躍するミステリーのようでもあり、一風変わった家族を描くような話でもあった。文章は割と平易で読みやすいのに独特な世界観というか描き方で面白い。

  • 分解が趣味の光二郎おじいちゃんが微笑ましくて可愛かった。光二郎と浪人生の孫のかける、かけると出来の良い双子の妹のひかり、かけるたちの母親の川柳好きな雪絵に、刑事さんたちやシルバー人材センターの人たち他、ちょこちょこと描かれる登場人物たちのナチュラルな関係性や魅力に和んだ。

  • タイトルから想像するのと全然違う笑
    光治郎、活躍もするけどボケもすごい。
    雪絵、かける、ひかり、みんな面白いしすきだな。
    節々吹き出すくらい楽しい。
    アイスの棒やばいね。
    そしてほんのり切ない。
    切なくても寂しくないのが素晴らしい。
    一気読みする面白さだった。
    文体もちょうど良いんだよねー。
    さくさく読めるなぁ。

  • なんでも分解してしまうおじいちゃんが
    事件に巻き込まれる
    ほっこりとしたミステリー。
    一人ひとりのキャラも良い。
    続きが楽しみ。

    【図書館・初読・5月27日読了】

  • あれ?これ、猫弁の人の本だった!

    元理科の教師の光二郎、75歳。
    故障した機械は分解して修理しなくては気が済まない。我が道を行く日々。
    嫁の言葉に咄嗟に家を飛び出して公園でぼんやりアイスを食べていたはずが、気づくと血まみれのカマを手にしていた。

    次から次へと出てくる癖のある人々。光二郎が霞んでくるほど。
    ニノ家の結束の固さというか、図太さにニヤニヤする。
    猫弁もだけど、昭和の「時間をかけて、普通に、誠実に行う」が通用しない世の中で何を捨てるのか残すのかを考えさせられるよう。
    光二郎はただただ突き進むけど、彼の姿や言葉に気づいて一歩踏み出す人々。
    最後は光二郎もガツンと一歩前進。
    彼の意味深な行動とか、続くんだろうな、このシリーズ。

  • 分解好きなおじいちゃん、二宮光二郎とその孫かけるが、光二郎にかけられた殺人未遂の容疑を晴らすべく奮闘する話。やや記憶があやしくなってきてるおじいちゃんの人柄が面白く、そのおじいちゃんを思うかけるもいい。二宮家の人達や警察のメンツも個性的。

  • 分解が趣味のお爺さんが事件に巻き込まれる,ほっこり系のミステリ。
    後味よし。

  • 分解がライフワークのおじいちゃんの、てんやわんやなお話。でもおじいちゃんがどっしりと構えていて、素敵だなと思う。
    2016/3/5

全36件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京都出身。2006年、『三日月夜話』で城戸賞入選。2008年、『通夜女』で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。2011年、『猫弁~死体の身代金~』にて第三回TBS・講談社ドラマ原作大賞を受賞しデビュー、TBSでドラマ化もされた。著書に『赤い靴』、『通夜女』などがあり、「猫弁」「あずかりやさん」など発行部数が数十万部を超える人気シリーズを持つ。

「2022年 『犬小屋アットホーム!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大山淳子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×