- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062210430
作品紹介・あらすじ
【対象:中学生以上】
超大国のアメリカでさえ、核実験やミサイル試射を繰り返す北朝鮮を止められないのは、なぜだと思いますか?
北朝鮮をコントロールできると思われている中国が行動を起こさないのは、なぜだと思いますか?
いま、北朝鮮で何が起きているのか、アメリカも日本も、正確なところを知る術がありません。中国が、北朝鮮に対して、はたしてどの程度働きかけてくれるのか、それも確たる情報はないようです。
その答えに近づくのに必要な武器は、国際外交を読み解く力です。自国と比べて他国を罵っていても、永遠に国際的な感覚は養われません。世界各国の動きを見たとき、「どんなメリットがあるんだろう?」と分析するクールな姿勢と、過去に起きた歴史の事実に、率直に目を向けることが肝心なのです。
【北朝鮮の内情】【中国の抱える矛盾】【尖閣諸島を取り巻く本音】【靖国神社参拝に怒る理由】という、日本人であれば敏感にならざるをえない4つの国際ニュースについて、わき出る疑問をQ&A形式で答えました。
日本のテレビや新聞を見ていてもけっしてわからない、世界の真実を読み解く力を、この一冊で身につけてください。
感想・レビュー・書評
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2018年時点の東アジア情勢解説。著者は北京大学卒で現代、文春の元記者。
多くの漢字にルビがふられた大活字の小本。東アジア情勢の中学生用の入門編といった内容。もう少し深い情報がほしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
北朝鮮の部分だけ読みました。深掘りというより要点が列挙されているので、ポイントが頭に入りました。
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正義のためにという綺麗事ではなく、国は自国のメリットのために動く。国際関係を読み解くための大切な視点を示される。確かに正義を実行するメリットがないと、コストを払ってやらないよなと納得。北朝鮮に長年核武装を放棄させないのも、現状維持がアメリカにも中国にも都合がよいってことなんですよね。あと書店にやたら中国崩壊を煽る書籍がたくさんあり違和感があったが、これも感情的な面が多分に出ており現実はどうか冷静な目線が必要。
尖閣諸島、靖国といった、対中関係の火種になっている問題の成り立ちがよくわかる。
尖閣諸島に対するアメリカの中途半端な態度の意図が、「領有権については中立」とする立場から来ているのはなるほどと感じた。だからオバマの「日本の施政下にて日米安保の適用対象」というのを得てに切りとった報道は鵜呑みにできない。
靖国についても、問題視はもともと日中国交正常化をした際の中国国内への説明と矛盾が生じるという中国国内の事情と、日本国内の反戦勢力が、中国に持ち込んだ結果だと理解した。きっかけは中曽根時代にあったものの最終的に今の状況を生み出したのは小泉時代に靖国内に遊就館ができ、「先の対戦は独立の戦争」と戦後の戦勝国史観の否定的な見解を堂々と公表したことにあるのだと理解した。
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想像していたより勉強になりました。題名の通り、自分もあてはまり反省。戦略のない短絡的にカッコつけるだけの態度や言動は、かえって不利になることは、尖閣、日中中間線の説明で納得。靖国を巡る問題もなるほど、と納得できました。自分も良く知らないうちに、報道に踊らさせて、「見たい報道、見たい絵姿」が発想の元になっていた気がして反省です。
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情報に踊らされないように、自分から情報を取りに行って、正しい知識と判断力を身につけることが大切です。