- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062578561
作品紹介・あらすじ
素粒子からブラックホールまで、奇妙で驚きに満ちた量子世界をひもとく画期的入門書。この1冊で現代物理学の本質がわかる!
すべては確率に支配され、複数の状態が重ね合わさり、粒子は生成と消滅を繰り返す──古典物理学の世界観を覆す奇妙で驚きに満ちた量子世界。考え抜かれた101の項目でその全体像を見事に描き出し、量子物理学の最前線へと誘います。
”初めての人には「一冊読むならぜひこれを!」と、物理学者には「項目を見たら、きっと読みたくなりますよ」と申し上げたい”(監訳者・青木薫氏による巻末解説より)
著者・ケネス・フォード ジョン・ホイーラーの薫陶を受け、世界最大の物理学組織である全米物理学協会の会長も務めた斯界の重鎮。
監訳・青木薫 1956年生まれ。京都大学理学部卒業、同大学院博士課程修了。理学博士。サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮社)はじめポピュラーサイエンスの翻訳多数。著書に『宇宙はなぜこのような宇宙なのか』(講談社現代新書)。2007年度日本数学会出版賞受賞。
翻訳・塩原通緒 1966年生まれ。立教大学英米文学科卒業。主な訳書にリサ・ランドール『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』(NHK出版)、フィリップ・ボール『流れ 自然が創り出す美しいパターン』(早川書房)など。
感想・レビュー・書評
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かなり難しい。一度他の本を読みある程度知っている人向き。何のことか理解できない部分が多々ある。
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101の項目の質問に答える形で量子物理学の入門書となっている。量子論の世界は、なんとも奇妙な世界である。二重スリット実験における波と粒子の性格を併せ持った光子。クオーク、レプトン、グルーオン、フェルミ粒子、ボース粒子、フレーバー、カラー、スピン、等々のさまざまな言葉で頭がくらくらする。
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奇妙な例えが多くて集中できない。
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ボーズじゃなくてボースだったのか…
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発見の歴史と量子の構造、そして何が起きているのか、がバランスよく、適度な難易度で上手くまとまっている。後半の、とくに素粒子の生成や対称性、もつれ、に進むにつれて難しくなっている。これは「あとがき」にあるように、素粒子の普通ではない振る舞いを体感できないため”なじみがない”だけだと思う。天動説と地動説に置き換えれば分かりやすい。地球が動いていると体感している人はいないが、様々な観測から地球が動いているのは間違いのないことであり、それに納得したから地動説を受け入れている。これと同じようにたとえ体感できなくても納得のできる説明がなされれば、量子論が普通に受け入れられているような時代が訪れるはずである。とはいえ、一体どこまで掘り進めばそれができるようになるのだろうか。超弦理論が片付き、大統一理論、統一場理論が構築されるまでは回りくどくわかりにくい説明になってしまうのだろうか。
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この数年読んだ理工学系の書籍中のベスト。
明治大学図書館にある。 -
古典物理学の世界観を覆す、奇妙で驚きに満ちた量子世界。その全体像を見事に描き出し、量子物理学の最前線へ、わかりやすく誘う。
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量子力学は「不易流行」で成り立つ世界。
不易⇒変わらないもの=「絶対的保存則」「ファインマン図」「ド・ブロイの式」等の量子力学そのものを構成する土台。
流行⇒変化(進化)したもの=「量子ドット」「量子ビット」等、量子力学の考え方を応用したテクノロジー。
だから量子の世界は面白い。 -
理図書 421.3||F39 11873099
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わかりやすい!
量子に関する本は今まで数冊読んだことがあるが、一般向けになりきれておらず疑問が解決しないことが多かった。また、ニュートンのような科学雑誌も図などで感覚を掴みやすいが、説明不足に感じていた。
その点、本書は中学〜高校レベルの化学の知識から豊富な図表も用いて丁寧に解説されており、用語などでつまることが殆どなかった。一問一答形式ながら、物理学の歴史を概説しているところも見事。
とは言え、全てを理解できた訳ではないので、折を見てところどころ読み返したい。