身体の零度 (講談社選書メチエ)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062580311

感想・レビュー・書評

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  • 妄想も、そのなかに住んでしまえば日常にすぎない。
    日常も、そこから出てしまえば妄想にすぎない。

  •  人間の身体とはなんであろうか。それは近代においては、とりもなおさず、「裸で何も塗らず、形を変えず、飾らない人間の身体」を意味する。これを著者は身体の零度という。しかしながら、このような身体は「きわめて後世の一般的ではない文化的成果」の結晶なのである。
     なぜか。初期の人間は身体を素材とし改良することこそが自然であったからである。つまり、現在自然と思われてることこそ不自然であったのである。
     <追記>身体の零度の増幅装置としてレオタードが最も最適な装いであったため、バレエ・ダンスの領域において爆発的に広がったのである。

  • 身体の変容から近代化を語る。

    特に興味深かったのは「表情」の章。
    泣きや笑いというのはそもそも社会から求められているものであり、個人のものではなかったという話。パールバックの「大地」からの引用も面白かった。

  •  2009.10.10-11.

  • 近代化を「身体」を軸に。

    農耕的か遊牧的かで舞踏が違う話が面白かった。
    全体としては、どこかで聞いた事のあるものが多かったが
    (ナンバとか、軍隊とか工場とか体育とか)
    その流れをまとまったものとして読めたのは良かった。

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著者プロフィール

文芸評論家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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