化身(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062632058

感想・レビュー・書評

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  • 昭和11年生まれ、48歳。秋葉大三郎。
    文芸評論家で、大学教師。
    離婚して、悠々自適の生活を送るが、
    銀座であった頼りなげで、『鯖の味噌煮』を食べたい
    という23歳の霧子に惹かれる。
    鯖の味噌煮が好きな割に、料理ができないようだ。

    秋葉は黄昏症候群で、秋葉の目から見た霧子の
    女の成長をじっと見つめる。
    霧子側の視点がないのが、物語を単調にする。

    どちらかといえば、中年おじさんの戸惑いと言い訳を
    綴りながら、理想とする女性のあり方を提示する。

    秋葉が、気に入ったのは、若さ、田舎くささ、素朴さ、素直さ。
    ふーむ、
    作者が、クラブに行きすぎて、女の見る目が、違ってきたと
    いうことかな。純情がいいのだ。

  • 頭が固く理屈っぽいスケベオヤジが娘と違わぬ年齢の女性にうつつを抜かす物語。
    30年近く前の小説だけあって、言葉遣い、価値観、行動パターンに大変違和感を感じた。特に、男と女の間に上下関係があることが前提となっている点が現代とは大きく違うように思う。また、特段ハイステータスにいるわけでもない人間が毎晩のように銀座で飲み明かしているという点も、現代の状況からはあまりに掛け離れていて現実味がなく思えてしまう。

  • いつもどうりの渡辺ワールドで、安心して楽しく読めました

  • コレ読んで気が狂った。不倫ダメ絶対!

  • ザ・渡辺淳一って感じのストーリー。20代前半の何も知らない子を、お金を使って素敵な女性に育て上げる・・・なんて、男性の夢だろうなあ。。けど、最後の方、やっぱ人ってそうなっちゃうんだぁ・・とがっかりするような気持ちだった。あと、中年って・・エロい。渡辺淳一読んでいると、中年の男性との付き合い方をレクチャーされているように感じる。。

  • 7.24.09読了。う〜ん、ひたすら、う〜ん・・・・だから下はよまなかった。これ作者の自己満足!

  • 渡辺淳一らしい一冊。安っぽくも感じるが、中年になった私には、笑って吐き捨てることができなかったりして・・。

  • ただのエロ小説じゃないですよ。男のロマンが、老いていく男の不安がリアルです。夢見心地だけじゃなくて現実のシビアな部分もつまってます。

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著者プロフィール

1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒。1970年『光と影』で直木賞。80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞。2003年には菊池寛賞を受賞。著書は『失楽園』『鈍感力』など多数。2014年没。

「2021年 『いのちを守る 医療時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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