勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.57
  • (33)
  • (61)
  • (96)
  • (9)
  • (2)
本棚登録 : 524
感想 : 35
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062647977

作品紹介・あらすじ

キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている。全然やすらぎを与えない。エッセイの本義に悖(もと)る──と自らの文章をも毒舌をもって語る人気の直木賞作家が、喜怒哀楽を包み隠さず吐き出した痛快エッセイ。実は読むと、やさしい人間臭い視点で世の中を捉えた、涙と笑い、感動がいっぱいつまった1冊。(講談社文庫)


世の中まとめて喜怒哀楽!
涙あふれるやさしい心と鋭く社会を捉える眼でつづる人気エッセイ

キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている。全然やすらぎを与えない。エッセイの本義に悖(もと)る──と自らの文章をも毒舌をもって語る人気の直木賞作家が、喜怒哀楽を包み隠さず吐き出した痛快エッセイ。実は読むと、やさしい人間臭い視点で世の中を捉えた、涙と笑い、感動がいっぱいつまった1冊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 前巻?同様、電車の中にいるにもかかわらず声をあげて笑ってしまいそうな話もあれば、思わず涙腺が緩みほろほろ涙が出てしまう話ありで一気に読んでしまいました。

    時事問題や政治に関する問題などは当時私が子供でなんとなくしか覚えていない(もしくは憶えていない)問題も多かったので度々はっとさせられました。そして私がいかにのうのうと甘やかされて生きているのかも気づかされる一冊。

    そんな風にはっとさせられたりしんみりしたりする話の隣に、まわりの目を気にせず笑いだしたくなる話が並んでいるのがまたこのエッセイの素敵なところですね。長い編集者生活の結果、話す言葉まで文章化してしまい語尾にハートではなくスペードがついてしまうだなんて普通思いつかない!でもその表現のおかげで女史の人物像が想像しやすくなっていてやっぱり小説家だなぁと思ったり。

  • 結構重い話のほうが比率が高かった気が。
    沖縄問題の時は子供だったんでそんなことがあったのか…!という感じ。
    やっぱり電車の中で笑いそうになって口がムズムズ…。
    尻跡…ケーキ一本食い…すごすぎる。
    銭湯で子供を叱る大人がいることに安堵した。

  • 今から20年以上前に書かれた浅田さんのエッセイ。
    文章には若くて尖った感じがあるけれど、当時の出来事について思い返すのにも良かったです。
    オウム事件とか阪神淡路大震災とか、沖縄米兵少女輪姦事件とか…。

    しかし、浅田さんが阪神淡路大震災を経験した若者が苦しみから立ち上がり学ぶことで神戸の教育はより良くなるだろうと書いているのに、最近の神戸の教員の虐め(というか十分犯罪!)は何なの?!
    さっさと逮捕して、悪いことをするとどうなるかを子供たちに早く示して欲しいです。

  • キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている。全然やすらぎを与えない。エッセイの本義に悖るーと自らの文章をも毒舌をもって語る人気の直木賞作家が、喜怒哀楽を包み隠さず吐き出した痛快エッセイ。実は読むと、やさしい人間臭い視点で世の中を捉えた、涙と笑い、感動がいっぱいつまった一冊。

  • 面白いです。浅田次郎節が爆発してました。書かれた時代に読んだらもっと楽しめたかも。でも、その頃の自分は、この本には若すぎたか。

  • 週刊現代に1995-1996に連載されたエッセー。村山富市首相、青島幸男都知事、住専問題など、今や忘れ去られてしまった懐かしいキーワード。沖縄基地問題が繰り返し取り上げられていて、舌の中にも著者の熱い想いが感じられる。

  • 2014.9.30ー71
    久しぶりの浅田次郎。爆笑させて頂きました。

  • 【人気作家の喜怒哀楽丸出しの痛快エッセイ】

    -キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている。全然安らぎを与えない。エッセイの本義に悖る-

    自らの文章をこのように毒舌を以て評する、浅田次郎のエッセイ『勇気凛凛』シリーズの第2作。毒舌で喜怒哀楽が激しくて、おまけに面白い中年おじさん、浅田次郎が、包み隠さず綴る、涙あり、笑ありの痛快エッセイ。

    お得意の「競馬ネタ」、タイトルにもある「四十肩」、自らの肉体(巨頭とか脂肪肝とか)ネタなどは面白おかしく書いている。また、今回は書いた時期が時期だけに、基地問題を巡る筆者の見解などの政治的な話題も多く見られた。印象に残っているのは、愛猫の失踪に対するエッセイ、少年期~思春期の苦労話(特に『恩人について』)は筆者が作家になるに至った理由なども綴られている。

    浅田次郎は口は悪いが、愛すべきおっさんだなぁ。こんなおっさんだからかと思うが、国民に愛される作品が書けるのだろう。そう感じた。

  • ―――キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている。
    全然やすらぎを与えない。エッセイの本義に悖(もと)る──
    と自らの文章をも毒舌をもって語る人気の直木賞作家が、喜怒哀楽を包み隠さず吐き出した痛快エッセイ。
    実は読むと、やさしい人間臭い視点で世の中を捉えた
    涙と笑い、感動がいっぱいつまった1 冊。


    浅田次郎エッセイ第二弾

    やっぱり文章うまいなー
    真剣に読ませると思ったらそばから「フッ」って笑わせる

    浅田次郎の文章を読むたびに
    あぁ、俺は日本の男なんやなぁってむちゃくちゃ意識する

    誇りを持って生きたいと思うようになる一冊

  • 1995-1996年のエッセイ第2弾。
    身の回りの自虐ネタとしてシリーズ化する巨頭、霍乱のほか、
    競馬や出版業界での日常を笑いとともに書き綴るなかで、
    沖縄基地問題(米兵暴行事件)、阪神大震災などが
    時事ネタとして取り上げられている。
    笑える楽しいエッセイのなかに、
    時たま織り交ぜられた時事ネタはピリリとして目が覚める。
    本人が目指すところの縦横無尽のぶっちぎりエッセイ集である。

  • 出張の帰りの飛行機の中で読了。
    難しいことを考えることなく、肩の力を抜いて読むことの出来るエッセイであり、気軽に読める。

    テーマ選定と内容については必ずしもすべてがすんなり腑に落ちる訳ではないが、それも人それぞれ致し方ない。
    作者の変に格好を付けていないところがとっても惹かれる。

    次のエッセイも続けて読みたい。

  • このシリーズは、日々徒然なる些細な出来事の中に、巧みに氏の倫理観が埋め込まれていて、まぁ、すべてが納得できるわけではないが、読み手に優しく考える時間を与えてくれます。そしてとにかく面白い。

    「禿」「巨頭」ネタはずるい・・・。自虐を通り越し、愛すら感じます(笑

  • オリジナリティはトラディショナルのアレンジ。

  • 軽快な文体と格調の高い語り。著者が40代の時に書いた身辺雑記であり、エネルギー溢れるエッセイである。ハマってしまったので、後続のシリーズを読むことにする。

  • 06066

  • 笑い話の類は抜群に面白い。ただいつもより政治色が濃いような気もする。

  • このシリーズ、だいぶ好き。
    どっちかっていうと、前の『勇気凛凛ルリの色』の方が印象深いけど、
    『メトロに乗って』も『蒼穹の昴』も読んだことないけど、
    これ読むと、「人間が書いてる!!!!」て思う。
    すーごくおもしろいし、考えさせられるし、ウルっとくるし、唇を噛みしめて憤るし。
    この人の頭の中が、感性が、だいぶ好き。
    山川君、貸してくれてありがとう!
    危うく私物化しそうな勢いだったけど、必ず返します。。。

  • 09/09/26
    基本思いやりのある元・無頼漢のエッセイ。沖縄問題について書くなど硬骨漢でもあり好感が持てる。

  • 一応持っているので読んだけれど、
    疲れた。
    確かにおもしろおかしく書かれているし
    毎週一本づつ読むくらいならいいかもしれないけれど、
    なんか無理があると言うか、
    濃すぎて苦手かなー。

  • エッセイ。シリーズ第2段。合間合間にちょっと読みしたので、読了に数か月費やしてしまいました。エッセイ中の浅田氏のように、怒るべき時(相手・物)にちゃんと怒れる大人って、なかなかいないですよね。実際。

全35件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

浅田次郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×