風の海 迷宮の岸 十二国記 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062648332

作品紹介・あらすじ

天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。蓬莱国で人間として育った幼い麒麟・泰麒には王を選ぶ自信も本性を顕わす転変の術もなく、葛藤の日々を過ごしていた。やがて十二国の中央、蓬山をのぼる人々の中から戴国の王を選ばなくてはならない日が近づいてきたが-。壮大なる構想で描くファンタジー巨編。

感想・レビュー・書評

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  • 謎の呵責ばかり大きく膨らんで、
    なんて違和感のある命だろう、
    なんてぎこちない呼吸だろう、と

    延王の前では下げられなかった頭が
    驍宗の前ではたやすく下がる

    「なんの呵責もなく己の責務を果たす」

    他がどんなに生きにくくても、
    ああ、このために自分はいるんだ
    これをすることが生きることなんだ
    と思えること、自分の役割を見つけられたら、
    あとはもう
    「天の意思が、通り抜けていくだけ」

  • 「図南の翼」が王になる話で麒麟が絡んでいるが、こちらは麒麟の話に王が絡んでいる。

    そもそも、麒麟が王を選ぶというのは中国の古代にもない話らしく、小野不由美さんの創作らしい。

    となると、気になるのがファンタスティックビーストの最新作「ダンブルドアの秘密」に出てくる、魔法界のリーダーを麒麟が選ぶという話。明らかに小野さんの小説のパクリではないか?ネットでもバズったらしいけど。

    とにかく、麒麟自身の自信のなさとか疑念の多さとかは身につまされて共感できた。

    十二国シリーズを読んでいない人には最初は読みにくいかもしれない。私には面白かった。映画にでもなれば、ファンタスティックビーストより余程いい作品になるだろうに。

  • 泰麒がめちゃかわいい

  • 昔一度読んだがすっかり話を忘れていたので読み返した。途中、驍宗が王だった気がする、と思い出したがどうしてそうなったのか全然思い出せず、最後までドキドキしながら読んだ。
    使令を下すシーン、泰麒が駆け出すシーン、文字で読んでいるのにその場面がありありと頭に浮かび、身動きできないくらい張り詰めた空気、逸る気持ちが溢れ出て、こちらも体が熱くなった。
    前巻の時代では泰王も泰麒も行方不明となっていて、この巻の終わりから陽子がこちらに来るまでに何が起こったのか。

  • 泰麒には王を選ぶ自信も本性を顕わす転変の術もなかった。
    驍宗たちが危なかったが泰麒がとても強い使令をなんとか従えたとき、
    王にあいたくて転変したとき、
    最終的に王を選んだのが間違いでなかったとわかったときの展開が素晴らしかった。

  • 陽子も泰麒も動物好きだよね、獣の描写がかわいい。そしてここでも景麒はわりとあんぽんたん。反省するぶんかわいげがあるけど。
    落として上げる構成がうまい。

  • 再読。

    前作の陽子の冒険譚に比べるとほのぼの。
    麒麟について詳しい設定がこれまた楽しい。

  • 2013.10.21読了。あっという間。やたらと普段見かけない漢字が多い。考えずにサクサク読めるので、息抜きにはもってこい。じわじわとこのシリーズにハマりだした。全巻揃えるか図書館で、借りるか迷う。とりあえず全部読んでから決めよう。やっと世界観がつかめてきた。今回は挿絵がなかった。図書館本で古いからか。一巻とガラリと変わった内容。あとがきなどを読む限り色々な人物の視点から物語を展開し、最後にそれぞれの物語がつながるという進行方法か。全貌がじわじわと明らかになっていく。この進行方法好き。このじわじわ感がクセになる。とりあえず明日次巻を読むこと決定。さらっと読書をしたいときおすすめ。

  • 泰麒かわいい!!景麒とのやりとりがほほえましい。かえすがえすもこの愛らしい泰麒が魔性の子につながるのが痛ましすぎる。幸せになってほしい!

  • 泰麒がみんなに愛されて、その中でも悩み成長していく話。
    素直な泰麒にこころがあったまる。

    調伏シーンの描写はさすが。
    誰もできなかった事を成功させて「まさかっ」と周りが唸るシーンはニヤリとした。

    前作の暗い雰囲気と異なり、嬉しくなりつつ読了。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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